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宅配便での法定申告期限日の提出は、無効かつ無申告加算税!?【税務調査】

2014-11-20

納税者が法人税の確定申告書の提出を
運送事業者の行う宅配便(以下「宅配便」という。)により提出した場合、

国税通則法(以下「通則法」という。)第22条
《郵送に係る納税申告書の提出時期》
に規定する納税申告書が郵便により提出された場合に該当するものとして
当該申告書を期限内申告書として取り扱うべきか否か

について争われた
裁判です。

────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ───────

【納税者】は、

イ 宅配便は、
  引取時間や配達時間が正確で、
  多くの企業で文書の発送手段として利用されており、

  納税者も税務申告にこれを用いてきたが、
  税務当局より宅配便が不適当な配達手段であるとの指摘を受けたことがない。

  また、宅配便での本件確定申告書の発送は
  その正確性から郵便による発送に相当するから、

  通則法第22条の規定により
  宅配便の発送日を確定申告書の提出日とみなすべきである。

ロ また、通則法第22条は、
  通信日付印のない場合は通常要する送付日数を基準とした場合に
  その日に相当する日に提出があったものとみなす

  と規定しているところ、

  確定申告書は、
  平成14年7月2日に
  A税務署が収受しているのであるから、

  通常要する送付日数1日を考慮し、
  法定申告期限である同年7月1日に提出されたとみなすべきである。

したがって、本件確定申告書は
法定申告期限内に提出された期限内申告書であるから、
本件賦課決定処分は違法である

と主張した。

【税務署】は、

イ 納税申告書の提出日を判定する一般基準については、
  税法上特別な規定はないが、

  その書類が税務官庁に到達したとき(いわゆる到達主義)に効力が生じる
  と解されるところ、

  通則法第22条は、
  納税申告書が郵送で提出された場合には、
  郵便物の通信日付印により表示された日
  に提出があったものとみなす旨を規定している。

ロ 本件確定申告書は
  宅配便により平成14年7月1日に発送されているが、

  宅配便による書類の提出は通則法第22条
  の「郵送で提出された場合」に該当しないから、
  本件確定申告書の提出日は
  A税務署に到達した同年7月2日となる。

ハ したがって、本件確定申告書は
  法定申告期限の平成14年7月1日を過ぎて申告されたので
  期限後申告書となる。

ニ また、通則法第66条第1項は、
  期限後申告書の提出があった場合には、

  法定申告期限内に申告書の提出がなかったことについて
  正当な理由があると認められる場合を除き
  無申告加算税を課する旨規定している。

  ここでいう「正当な理由」とは、
  法定申告期限内に申告書の提出がなかったことについて

  納税者に責められる事由がなく、
  無申告加算税を課すことが
  納税者にとって不当又は酷となるような
  真にやむを得ない事情をいうものと解される。

  本件確定申告書は
  郵便ではなく宅配便で発送されており、
  そのことが、請求人が主張するように

  宅配便であっても郵便と同様に
  通則法第22条が適用されるべきである
  と信じていたことによることであるとしても、

  A税務署への本件確定申告書の到達が
  法定申告期限後になったことについて
  正当な理由があるとは認められない。

  したがって、請求人の主張には理由がない

と主張した。

────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ───────

いきなり、裁決を見るのではなく
これはどういう判決になるか
すこし考えてみてください。

税務というと
決算書の数字や申告書をイメージするかもしれませんが、

そもそも税法に則った判断処理のこと
なのです。

その判断処理を間違えると
払う必要のないキャッシュが
会社から失われてしまう可能性があります。

この判断処理を
今まで間違っていた納税者の割合や
なんと7割以上(国税庁のHPより)

判断処理
大丈夫ですか?

────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ───────

【裁判官の裁決】は、

通則法第22条で規定する「郵便」とは、
信書及びその他の物をあて先に送達する事業であり、

この郵便事業は、
郵便法第2条において、

郵便は国の行う事業とされ、
また、同5条には、

何人も郵便業務を業とし、
また、国の行う郵便の業務を除いて

郵便業務に従事してはならないとされていることから、
運送事業者の宅配便が
郵便でないことは明らかである。

納税者は、平成14年7月1日に本件確定申告書を
郵便ではなく宅配便によりA税務署長あてに発送し、

A税務署長は平成14年7月2日に本件確定申告書を受理している。
そうすると、本件確定申告書の提出について
通則法第22条の規定の適用はなく、

A税務署長がこれを受理した
平成14年7月2日に提出されたと認められるのであるから、
本件確定申告書は、法定申告期限を経過して提出された
期限後申告書となる。

ところで、期限後申告書の提出があった場合には、
期限内申告書の提出がなかったことについて

正当な理由があると認められる場合を除き、
無申告加算税を課する旨規定している。

この正当な理由があると認められる場合とは、
無申告加算税を課することが納税者にとって不当又は酷となる特殊な事情、
例えば、災害、交通や通信の途絶等納税者の責めに帰することのできない外的事情など、

法定申告期限内に申告書を提出することを
不可能にする真にやむを得ない理由がある場合をいうと
解するのが相当である。

これに対して、納税者は、
税務当局から宅配便による納税申告書の送付が
不適当な配達手段であるとの指摘を受けたことがない旨主張する。

しかしながら、通則法は郵送に係る納税申告書の提出の時期について、
規定しているものであり、

その提出手段や方法までも規定しているものではないから、
納税者の主張には理由がない。

また、単に納税者は、
法定申告期限の日に本件確定申告書の提出を宅配便に依頼したものであり、

その到達は法定申告期限の翌日となったのであって、
これらについて真にやむを得ない理由は認められない。

したがって、本件の場合は、
通則法第66条第1項に規定する期限内申告書の提出がなかったことについて
正当な理由があると認められる場合には該当しない。

以上のとおり、本件確定申告書は法定申告期限を経過して提出された期限後申告書であり、
本件確定申告書が法定申告期限内に提出されなかったことについては正当な理由も認められず、

また、本件確定申告書の提出が決定を予知してされたものでないと認められることから、
本件賦課決定処分は適法である

とした。

「平成15年11月7日判決」

────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ───────

現在の宅急便は
郵便と同じ
もしくは配達記録までわかることを考えると

郵便以上の
配達能力を持っている
と言えます。

だから、納税申告書を
宅急便で提出しても
問題ないではないか。

この主張は
一見問題ないように思えます。

しかし、納税申告書が郵送で提出された場合には、
郵便物の通信日付印により

表示された日とすることができると
法律で定められています。

郵便は国の行う事業と限定されているため
宅急便を郵便と同じとすることは
できないのです。

また、このことを知らなかったことによって
法定期限までに申告書を提出できなかった場合、

正当な理由により
法定期限までに申告書を提出できなかったとは
言えないことから
無申告加算税まで課されてします。

無申告加算税などの罰金は
納税者が悪意や故意かに関わらず

あくまで天災などにより提出ができなかった場合以外には
課されるので
気をつけてくださいね。

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