配当等の支払の意義【源泉所得税】
2015-06-22
Q. 私は、商事会社で経理事務を担当しています。所得税法では、給与などの支払をする者は、「支払の際」に源泉所得税を徴収し、これを国に納付しなければならないとされていますが、この支払の際とはどのような場合をいうのでしょうか。
例えば「配当等の支払の際」とは、次のいずれをいうのですか。
①会社が配当金の預金口座振替を銀行に依頼したとき
②銀行において株主の預金口座に入金手続がとられたとき
③会社が配当通知を郵送したとき
A. 源泉徴収の時期の基となる支払とは、債務者が債権者に対して弁済のために現実に金銭を交付するなど支払債務が消滅する一切の行為をいうことになっています。
したがって、金銭の交付のほか、利息の元本への繰入れ、債務者の預金口座から債権者の預金口座への振替、債務の免除などもここにいう支払に含まれます。
ただし、時効による債務の消滅は支払には該当しないものと解されています。
以上のような点から、お尋ねの配当等の支払の際とは、②の場合をいうことになります。