法人が従業員に対して支出した飲食代は交際費!?【税務調査】

2019-07-17
今回の裁判は

法人が

一部の従業員に対して
多数回支出した
飲食費が

福利厚生費になるのか

交際費になるかのを

争った

裁判である。

────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ───────

【納税者】、

交際費は、

法的、組織的、経済的に
企業に従属している

労働者である
従業員等に対して

支出する
性質のものではない。


仮に、

従業員等のために
交際費を支出するなら、

従業員を増長させ、
支出を受けた者と
そうでない者との間の

不和反目などの
弊害が生じるから、

法人が
従業員等のために
支出するものは、
交際費ではない。


本件飲食費の支出は、
会社としての
慰安旅行の
代替として
行っているものである。


そうすると
慰安旅行の取扱いを
援用すると、

全従業員が
参加していなくても、

全従業員の
50%程度の
従業員が参加していれば、

福利厚生費に該当する

と主張した。



【税務署】、

交際費等の
支出の相手方は、

仕入先、
取引先に限られずに

従業員も
相手先に含まれる。


福利厚生費として

交際費等から
除外されるものは、

従業員全員に対して

一律に対象とするもので
特定の従業員に
対するものは
含まれない

と主張した。


────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ───────

どちらの主張が
正しいのでしょうか?


いきなり、裁決を見るのではなく
これはどういう判決になるか
すこし考えてみてください。


税務というと
決算書の数字や申告書をイメージするかもしれませんが、
そもそも税法に則った判断処理のこと
なのです。


その判断処理を間違えると
払う必要のないキャッシュが
会社から失われてしまう可能性があります。


この判断処理を
今まで間違っていた納税者の割合や
なんと7割以上(国税庁のHPより)


判断処理
大丈夫ですか?


本来の裁判判決は
難解で読むづらいものになっていますので、
読みやすいように多少
書き換えています。

────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ───────

【裁判官の裁決】、

冗費濫費のおそれがあるのは、

法人が
取引先等のために
支出した場合だけでなく、

法人が
その役員や
従業員のために
支出した場合も

同様である。


また、
租税特別措置法61条の4第3項(本件当時は62条3項)は、

交際費等の範囲から

「専ら
 従業員の慰安のために
 行われる
 運動会、演芸会、旅行等のために

 通常要する費用
 その他政令で
 定める費用」

を除いている。


従業員に対する
これらの支出が

本来的には
交際費等に
当たるべきものであると
解釈することができる。


同項の
「その得意先、仕入先その他事業に関係ある者」とは、

得意先、仕入先だけでなく、

当該費用を支出した
法人の役員と従業員も

含まれると
解するのが
相当である。


福利厚生費は、

企業に所属する
従業員の
労働力の確保と

その向上を
図るために

支出されるものである。


しかし、
このような趣旨のものであっても、

それが
特定の者に対してだけ
支出されたり、

従業員各人によって
その支出の内容が
異なり、

仮に
ある従業員に対する
支出が

社会通念上、
福利厚生費として
多額なものである場合には、

超過部分は、
実質的には
従業員に対する
給与となる。


本件支出した
飲食費は、

従業員の慰安のために
支出した費用であるから、

租税特別措置法61条の4第3項が
交際費等から
除外している
旅行費用等に当たらない限り、

交際費等に当たる。


この旅行費用等とは、

法人が
従業員の
労働力の確保と

その向上を
図るために
支出するもので

法人がそれを支出するのが
相当であるというだけでなく、

従業員全員が
参加の対象として
予定されたものであることを
要すると解するのが
相当であるところ、

本件支出した飲食費は
これに該当せず、
交際費等に該当する

とした。

「神戸地方裁判所 平成4年11月25日判決」

────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ───────

よく残業の後に
残業した従業員を
居酒屋等に連れて行って

経費で
慰労することがあります。


これを
残業従業員に対する
福利厚生と考えている
会社が
多いですが、

これも
全従業員に対して

同一基準で均等に
行われるものでなく

残業従業員にのみに対する
慰安のため

福利厚生費ではなく
交際費になりますので

ご注意ください。


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