青色申告の承認を取り消された後の欠損金の取り扱い 【法人税節税】
2013-05-24
Q58 当社は5年ほど業務を行わない休眠状態でしたが、このほど事業を再開することにいたしました。以前業務を行なっていたときは青色申告で申告書を提出していましたが、休眠状態だった5年間は申告書が未提出だったため、青色申告の承認を取り消されております。
したがって、今期の申告は白色申告になりますが、休眠の直前事業年度において欠損金が計上されていました。この欠損金は今期の白色申告時に当期の所得金額から控除することはできますか。
A58 休眠状態だった5年間は確定申告書が未提出だったため、今期の申告でその欠損金を控除することは残念ながらできません。
青色申告書を提出した事業年度に生じた欠損金は、以後9年間(*)の繰越控除が認められていますが、その後の事業年度にその欠損金を損金に算入するための以下の要件を満たさないと損金の額に算入できません。
1.欠損金が生じた事業年度の申告を青色申告で提出している。
2.その欠損金がその申告する事業年度の開始前9年内に開始した事業年度において生じたものであること
3.欠損金が生じた事業年度からその欠損金の控除を行おうとする事業年度まで、連続して確定申告書を提出していること。
(*)平成13年4月1日前に開始した各事業年度において生じた欠損金額については5年、平成13年4月1日以後に開始した事業年度から平成20年4月1日前に終了した事業年度において生じた欠損金額については7年です。