「会社役員賠償責任保険」の保険料は給与課税になるか? 【法人税節税】
2013-05-28
Q67 わが社では、「会社役員賠償責任保険」の加入を検討しています。保険料は、全額会社が負担する予定です。この保険料について給与課税は行うことになりますか。
A67 基本契約部分には給与課税の必要はありません。ただし、株主代表訴訟等の特約部分に係る保険料については給与課税の必要があります。
「会社役員賠償責任保険」は、第三者から役員に対して損害賠償請求があった場合に、役員が損害賠償責任を負う危険を回避するものであり、役員に違法行為がない場合に保険金が支払われるものであり、この部分は基本契約(普通保険約款部分)の保険料ですので、この保険料について会社が負担しても、給与課税する必要はありません。
しかし、株主代表訴訟については、会社役員が敗訴した場合に、会社が保険料の全額を負担していると問題があるため、株主代表訴訟担保特約(特約保険料)の保険料は、役員に対して経済的利益の供与があったものとして、合理的な基準により分担することが必要で、給与課税を要します。