取締役業務部長による経費の水増しは重加算税になるのか!?【税務調査】
2014-10-23
取締役業務部長が、
取引先の担当者と通謀した請求書による
経費の過大計上は
取締役業務部長の行為=会社の行為であるとして
会社が故意に過大金額を計上したものであるから
重加算税の対象になるとされた
処分について
争った
事案です。
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【原告側】は、
総勘定元帳の運搬勘定に計上した運搬費について、
税務署が
その一部は過大に計上されたものであるとして
法人税並びに消費税等の更正処分等をしたのに対し、
当該運搬費は過大に計上されたものではないとして、
一部の取消しを求めた。
【税務署側】は、
原告の取締役業務部長が、
取引先の担当者と通謀した上で、
会社の海上輸送等に係る各運搬費を水増しして
会社に請求させ、
その水増しした金額の一部を
取引先担当者から返金させていた。
よって、
当該運搬費の水増し分は
原告による過大計上
である
と主張した。
これに対して、
【裁判官の裁決】は、
本件各運搬費が過大に計上されたものであるというためには、
原告が故意に過大な金額としたこと、
また、過大な金額を支払うことについて
通常の取引と認めるべき合理的な理由がないことが
必要であるところ
原告が本件各運搬費が過大な金額であることを認識していたと
認めるべき客観証拠は存在しない上、
原告の取締役業務部長と取引先の担当者が通謀して、
本件各運搬費を水増しして支払い、
その水増しした金額の一部を返金させていた証拠はないから、
原告が本件各運搬費を過大に計上したとは認められない
とした。
「平成24年11月5日裁決」
────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ───────
これは面白い?裁決となりましたね。
会社の取締役業務部長による
経費の過大計上は
会社の故意による過大な金額とはならない。
また、証拠がなければ
裁きようがない
といった裁決が出されました。
取引先との取引金額が
過大であるかどうかは
お互いが過大であると認識していたかどうかで
判断することであり
会社が過大な金額と認識していない
取引金額は過大であるとは判断しない。
また、その金額自体水増しされたという事実がない
として
重加算税の処分を取り消されました。
取締役業務部長が水増し請求させていたとしても
会社が過大であると
認識せずに支払いとしていた場合、
その金額は過大であるとは
判断しない。
これが代表取締役やその親族である取締役だったら
この裁決は
変わってきたのでしょうが、
今回は重加算税の対象とは
なりませんでした。
世間では重加算税であるとして
多額の追徴税を払っている会社や個人が
大勢いると言われています。
果たして
本当に重加算税になるのかどうか
今一度、確認してみる必要がありますね。
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