国内勤務の外国人の休暇帰国のための旅費【源泉所得税】
2016-07-26
Q. 当事業所は米国に本店を有する法人の日本支店です。
当支店では本店から5年間の予定で社員が赴任してきますが、この社員には就業規則に定めるところにより来日後2年を経過するごとに約1か月間の休暇のための帰国を認め、その帰国の際の旅費(家族分を含みます。)を当支店が負担することにしています。この帰国旅費は家族分を含めますと相当の金額となりますが、その社員に対する給与として課税しなければなりませんか。
A. 使用者が、国内で長期間引き続き勤務する外国人に対し、就業規則等に定めるところにより、おおむね1年以上の期間を経過するごとに休暇帰国を認め、その帰国のための旅行に必要な支出(その人と生計を一にする配偶者その他の親族分も含みます。)に充てるために支給する金品については、本国を離れ、気候、風土、社会慣習等の異なる国で勤務するその人の労働環境の特殊性を考慮して、その支給する金品のうち国内とその旅行の目的とする国との往復運賃で、その旅行に係る運賃、時間、距離等の事情に照らし最も経済的かつ合理的と認められる通常の旅行の経路及び方法によるものに相当する部分に限り課税しないことになっています。
したがって、お尋ねの場合もその旅費が上記の合理的な範囲内のものであれば課税する必要はないと思われます。
もっとも、この旅費が非課税とされるのは、原則としてその外国人又はその人の配偶者の国籍又は市民権の属する国への旅行に限られますので注意してください。