「青色取消しの税務調査」における真実!?【税務調査】
2020-06-23
税制上の特典として、 よく知られているのが 青色申告です。 青色申告は、 適正な経理処理を行ったり、 その経理処理に基づく帳簿を 適正に保存したりする ことを条件に、 過去の赤字を 通算できるなどの特典を 国が 認めるという制度です。 国が認める制度ですから、 見方を変えれば、 要件を満たさない納税者に対しては 青色申告の特典を取り消す、 といった処分をすることもできます。 青色申告を取り消されると、 納税者にとっては 大変なデメリットになります。 このため、 青色申告の取消しなどを 強硬的な対応を 国税がする場合、 国税は 非常に慎重な対応を することとされています。 ただし、 この慎重な対応を 逆手に取って、 税務署に有利になるような 交渉をする 調査官は 非常に多く見られます。 例えば、 税務調査に 協力させるための口実として、 調査に協力しないなら、 帳簿を保存していないのと 同様であるため、 青色申告を取り消します といった話があります。 その他、 修正申告の提出に応じないなら、 不正と変わらないので 青色申告を 取り消す こんな指導もあります。 多くの人が 誤解している部分でもありますが、 青色申告の取消しについては、 法律上 取り消せる要件に 該当したとしても、 取り消すことが 違法になることがあります。 法律の要件に 該当しただけでは足りず、 本当に青色申告を取り消すべき 悪質性があるか、 ここまで 審査しなければならないと されているからです。 実際のところ、 最高裁の判例では、 青色申告を取り消すに当たって、 法律上の要件に該当しただけでは 足りないとして、 以下のような判断をしています。 青色申告の取消しは 法律上の取消しの要件に該当する 事実があれば 必ず行なわれるものではなく、 現実に取り消すかどうかは、 個々の場合の事情に応じ、 国税が合理的裁量によって 決すべきものとされている。 青色申告は 納税者に特典を与えるものですので、 本当に取り消すに値するかどうか、 きちんと審査した上で 取り消すことが求められている訳で、 調査官の交渉材料に なるようなものではありません。 実際のところ、 帳簿がないとして 青色申告を取り消した処分に対し、 帳簿がなくとも それに類似した伝票があれば、 正確な計算はできるので 取消しは不当であると された事例もあります。 ご相談、ご不安なことが ありましたら、 お気軽に 中島税理士・行政書士事務所まで お問い合わせください。 セカンドオピニオンとしても 税務調査対策としても ご提案を致しております。