所得に係る源泉所得税の納付期限の判定例
2015-06-15
Q. 当社は、源泉所得税の納付について納期の特例の承認を受けていますが、この制度の適用を受けて年2回にまとめて納付できる源泉所得税は、特定の所得に対する税額に限られると聞きましたが、そのとおりでしょうか。
例えば、当社が支払った又は支払うべき次の所得に対する源泉所得税の納付期限はどうなりますか。
①使用人賞与(6月20日に支払うべきを8月7日に支払済み)
②利益処分による役員賞与(支払確定後1年以上未払のもの、1年を経過した日は8月20日)
③利益処分による配当(8月30日支払済み)
④税理士報酬(決算書作成報酬、8月16日支払済み)
⑤技術社員の引抜料(8月27日支払済み)
A. 納期の特例は、給与、退職手当及び弁護士、税理士等の所得税法204条1項2号に掲げる報酬・料金に対する源泉所得税についてのみ適用されるのであって、すべての所得から徴収される源泉所得税について適用されるわけではありません。
次に、納付期限を判定する場合、例えば「1月から6月までの間に支払った」の「支払った」とは、文字どおり実際に支払った(支払ったとみなされる場合を含みます。)ものであり、それがどの月に支払うべきであったかを問いません。
したがって、お尋ねの源泉所得税の納付期限は、①、②及び④については、翌年の1月10日(一定の要件を満たす場合は1月20日)、③及び⑤(所得税法204条1項七号の契約金に該当)については、納期の特例の適用がありませんので、支払った年の9月10日となります。