地域共通クーポン利用時の消費税の取扱いの間違い!?【税務調査】
2021-01-07
地域共通クーポン利用時には 販売商品の全額が 消費税の課税対象となります。 例えば 会社の出張の際に 取引差への手土産として 地域共通クーポンの取扱店舗で 2,160円(税込、8%)の商品を購入する際に 1,000円分の地域共通クーポンと 現金1,160円で支払いをした場合、 交際費になる課税仕入れの金額は 税込2,160円、 店舗が計上する課税売上の金額は 税抜2,000円になります。 会社の経理処理は 地域共通クーポンの1,000円を 精算する場合と精算しない場合で 異なるので注意してください。 ・店舗側の仕訳(税抜) (1)販売時 現金 1,160 / 売上 2,000 未収入金 1,000 / 仮受消費税 160 (2)地域共通クーポン精算時 現金 1,000 / 未収入金 1,000 ・購入者側の仕訳 (クーポン1,000円分を含めて精算) 接待交際費 2,000 / 現金 2,160 仮払消費税 160 (クーポン1,000円分を含めて精算しない) 接待交際費 2,000 / 現金 1,160 仮払消費税 160 / 雑収入(対象外)1,000 ただでさえ コロナで混乱している状況で このようなレアな取引の 経理処理は 混乱が起きます。 ですが、 これだけではなく もっと複雑な取引が発生してきます。 それは 地域共通クーポンの金額が 商品の販売価格よりも大きい場合、 レシート等で 商品をどのように表記しているかによって 消費税の課税が異なってくるのです。 ・レシート等で商品の通常販売価格が表記されている場合 ***レシート例*** 食品 1点 864円 合計 864円 8%対象 864円 (うち消費税64円) 商品券 1,000円 釣銭 136円 (1)販売時 未収入金 1,000 / 売上 800 仮受消費税 64 雑収入(対象外)136 (2)地域共通クーポン精算時 現金 1,000 / 未収入金 1,000 (3)購入者の仕訳(クーポン1,000円分を含めて精算) 接待交際費 800 / 現金 864 仮払消費税 64 ・レシート等で商品の通常販売価格とお釣りの金額が表記されていない場合 ***レシート例*** 食品 1点 1,000円 合計 1,000円 8%対象 1,000円 (うち消費税74円) (1)販売時 未収入金 1,000 / 売上 926 仮受消費税 74 (2)地域共通クーポン精算時 現金 1,000 / 未収入金 1,000 (3)購入者の仕訳(クーポン1,000円分を含めて精算) 接待交際費 926 / 現金 1,000 仮払消費税 74 この状況でレジスターの変更や買い直しが 間に合っているかは 分かりませんが、 チェーン店など 大手は一斉に変更している可能性が ありますので、 経理処理には 気をつけてください。 ご相談、ご不安なことが ありましたら、 お気軽に 中島税理士・行政書士事務所まで お問い合わせください。 セカンドオピニオンとしても 税務調査対策としても ご提案を致しております。