帳簿保存等のない間接経費は損金不算入に!?

2022-06-21
これまで
無申告書等への税務調査において

納税者側からの
簿外経費に係る
虚偽の書類提出等によって

書類確認に多大な事務量を要した事例や
簿外経費がないことを
立証できないために
法人税法違反の告発を
断念した事例などがあったことを受けて

令和4年度改正で
対応策が措置されます。


法人または個人が
隠蔽仮想に基づく
確定申告を行った事業年度
または、
無申告の事業年度において、

確定申告の所得金額の計算の基礎とされなかった
間接経費の額は
次の(1)または(2)に
該当する場合を除き、
損金または必要経費に
算入しないことになります。

(1)間接経費の額が生じたことを明らかにする
帳簿書類等を保存する場合

(2)帳簿書類等により間接経費の額に係る取引先が
明らかな場合やその取引があったと推測される場合であって
反面調査等により
税務署長がその取引が行われたと認める場合


個人の場合、
不動産所得、事業所得、山林所得または雑所得が
対象となります。

推計課税の場合も
適用されます。


損金または必要経費不算入措置の対象となる
間接経費の額とは

資産の取得に直接要した
一定の額を除いた原価の額及び損失の額とされ、

資産の取得に直接要した一定の額の詳細は
今後の政令で示されます。


これら間接経費を証明する
上記(1)の帳簿書類等については

青色申告者の場合は、
法令上保存義務が規定されている
仕訳帳や総勘定元帳、領収書等となり、

青色申告者以外の場合は、
帳簿等の名称を問わず、
その取引等の事実を記録した
帳簿書類等となります。


また、
法令の帳簿書類等以外であっても

各事業者等において
取引の内容を証明できる帳簿書類その他の物件を
保存している場合も
認められます。


同措置は
個人は令和5年分以後の所得税について
法人は令和5年1月1日以後
開始事業年度の所得に対する法人税について
適用されます。


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