社長の母と義姉に支払った外注費はナニ費!?【税務調査】
2014-07-18
社長の母と義姉に支払った外注費が
実態を伴わない費用だった場合
この費用は否認されてしまうのでしょうか?
もし、否認されてしまう場合、
いったい何費になるのかを
明確にした裁決です。
────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ───────
会社は
社長の母と義姉に外注費を支払っているが、
関係者の答述、通勤、勤務状況から、
母と義姉は会社の業務に従事したとは認められないことが判明した。
この場合、
母と義姉に支給した金は
「社長に対する経済的利益の供与」とする。
また、このうち毎月定額支給される金額は
役員報酬と認定すべきであるが、
この役員報酬認定額が
法人税法施行令第69条にある定期同額給与に該当するのであれば、
「損金に算入する」のが相当である。
「昭和62年12月24日裁決」
────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ───────
今回の裁決は、
親族に対する実態を伴わない支出は
社長の役員報酬となると
決定されました。
今回の場合、
外注費が毎月一定額だったから
全額、損金に算入できました。
その結果、外注費分が上乗せされた
社長の所得税が源泉徴収漏れとなった結果になりました。
外注費が一定でなかった場合、
定期同額給与でない金額に対しては
役員賞与となり
損金に算入できなくなります。
つまり、
役員賞与分の金額に対して
法人税が上乗せされてくるのです。
役員賞与は
個人の所得税・住民税・社会保険料が掛かってくる
プラス
会社の法人税も増えてしまう
トリプル課税です。
役員賞与は
会社では絶対計上してはいけない支払い方です。