賃貸人が非居住者になったことを後から知った場合でも、法定納期限後の納付は不納付加算税!?【税務調査】

2014-12-09
本日は 納税者が、 賃貸人に対して支払った 店舗等の賃借料について、 当該賃貸人が 居住者から非居住者に変更となったため、 非居住者となった日以後に支払った賃借料は 所得税を源泉徴収すべき国内源泉所得に該当するとして、 源泉徴収に係る所得税(以下「源泉所得税」という。)を 法定納期限後に納付したところ、 税務署が、 当該源泉所得税を その法定納期限までに納付しなかったとして、 不納付加算税の各賦課決定処分をしたのに対し、 納税者が、 法定納期限までに納付しなかったのは やむを得ない事情によるものであるとして、 同処分の全部の取消しを求めた 裁判です。 ────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ─────── 【納税者】は、 当該源泉所得税を 法定納期限までに納付しなかったことは、 国税通則法第67条《不納付加算税》第1項ただし書に規定する 「正当な理由があると認められる場合」に該当するため 同処分は全部取消しすべきである と主張した。 【税務署】は、 納税者が賃借する店舗及びその敷地(本件店舗等)の賃貸人が 非居住者となった日以後に 支払った賃借料についての源泉所得税を 法定納期限後に納付したことについて、 納税者には本件店舗等の賃借料の支払の都度、 当該賃貸人が居住者か非居住者かを確認する義務があり、 納税者は、 単にその確認を怠ったものであると認められるから、 国税通則法第67条《不納付加算税》第1項ただし書の 「正当な理由があると認められる場合」 には当たらない と主張した。 ────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ─────── どちらの主張が 正しいのでしょうか? いきなり、裁決を見るのではなく これはどういう判決になるか すこし考えてみてください。 税務というと 決算書の数字や申告書をイメージするかもしれませんが、 そもそも税法に則った判断処理のこと なのです。 その判断処理を間違えると 払う必要のないキャッシュが 会社から失われてしまう可能性があります。 この判断処理を 今まで間違っていた納税者の割合や なんと7割以上(国税庁のHPより) 判断処理 大丈夫ですか? ────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ─────── 【裁判官の裁決】は、 不動産の賃貸借等において、 賃借料の支払の都度、 居住者・非居住者の別を確認することを 義務付けた明文の規定はなく、 また、本件のように、 賃貸人等との接触をほとんど必要としない取引について、 そのような煩雑な手続を採ることが 必要であるとするのは 合理的でない。 納税者は、 本件店舗等の賃貸借に係る取引において、 当該賃貸人が非居住者に該当することになったことを 直ちに知り得る状況になかったと認められ、 源泉所得税の納付が法定納期限後となった原因は、 当該賃貸人からの連絡が遅れたためであると認められるから、 納税者には、 真に納税者の責めに帰することのできない 客観的な事情があったというべきであり、 源泉所得税を法定納期限までに納付しなかったことについて、 「正当な理由があると認められる場合」 に該当するとするのが相当である とした。 「平成25年9月26日裁決」 ────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ─────── 源泉所得税は 1日でも 納税が遅れると 10%の不納付加算税が 課されます。 年利3650%か と ツッコミいれたくなるくらいの 高利ですよね。 今回は その不納付加算税を 法定納期限までに納付しなかった場合に 唯一課されない理由として 法定されている 「正当な理由があると認められる場合」 について 争った 判例でした。 『正当な理由』 判断が難しいですよね。 あくまでも 一般常識の中で どういったことが 通常の概念かといった 判断が 今回の 判決を分けた決定打でした。 この『正当な理由』 裁判官も 人の子 判断が分かれることも 出てくるのが 実情なのです。 ご相談、ご不安なことが ありましたら、 お気軽に 中島税理士・行政書士事務所まで お問い合わせください。
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