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過大役員報酬「不相当に高額」とは?【税務調査】

2015-03-16

役員に支払った報酬の一部が
「不相当に高額」として

人気焼酎「残波(ざんぱ)」で知られる
沖縄の酒造メーカーが

沖縄国税事務所から
申告漏れを指摘された。

メーカーは
この処分を不服として

東京地裁に
提訴したが、

役員の退職金と違い、
報酬に関して裁判に
発展するケースは稀なため

多くの関心を
寄せている。

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申告漏れを指摘されたのは
昭和23年創業の
比嘉酒造で

平成22年までの
4年間に

経営者一族に支払った
役員報酬19億4千万円のうち

6億円が
「不相当に高額」
として
当局に否認された。

沖縄国税事務所は
沖縄県と熊本国税局管内で
売上高が
同社に近い酒造メーカー
30社の
役員報酬を比較した。

すると、
比嘉酒造の支払った
報酬額は
平均の10倍近くに
なった。

「不相当に高額」な
役員報酬とは
いかなるものなのか?

国税不服審判所での
裁決例を
いくつか
見て判断してみましょう。

────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ───────

いきなり、裁決を見るのではなく
これはどういう裁決になるか
すこし考えてみてください。

税務というと
決算書の数字や申告書をイメージするかもしれませんが、
そもそも税法に則った判断処理のこと
なのです。

その判断処理を間違えると
払う必要のないキャッシュが
会社から失われてしまう可能性があります。

この判断処理を
今まで間違っていた納税者の割合や
なんと7割以上(国税庁のHPより)

判断処理
大丈夫ですか?

本来の裁判判決は
難解で読みづらいものになっていますので、
読みやすいように多少
書き換えています。

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【月に数日勤務の社長夫人】

社長は役員である妻に対して

「常に重要な職務に従事し
 会社にとって
 多大な貢献をしていることから
 常勤役員である」

として、

相当な役員報酬を支払っていたが、

当局は
これを
「不相当に高額」
と否認。

審判所は
妻の勤務状況につき、

業務内容もさることながら、

1ヶ月に2~3日しか
仕事をしていないことを
重視し、

類似法人の平均役員報酬を
超える金額というのは

ほかの社員の給与に比べても

「不相当に高額」
として
当局の主張を認めた。

「平成20年11月裁決」

【業務執行権のない社長の妻ら】

代表者の妻ら
3人の取締役の
役員報酬は
高すぎると
当局が否認。

審判所が調べたところ
3人には
業務執行権がなく、

具体的な職務内容すら
不明確であったことから

「役員として深く経営にかかわっているとは認められず、
 常勤取締役とはいえない」

として、請求者の主張は
退けられた。

「平成9年9月裁決」

【よき理解者である社長の母】

代表者の母に対する報酬が
「不相当に高額」
と当局が指摘。

これについて社長は

「自分の良き相談相手として
 経営に参画している」

として
報酬額は
役員として
適正であると
反論した。

だが審判所は
「良き相談相手」
というのは

客観性・具体性に
欠け、

さらにそれを裏付ける
根拠もないと
切り捨てた。

そして
当局が
類似法人から算出した
報酬額を
妥当と認め、

「良き相談者」
とする
母への報酬は

「不相当に高額」
であるとした。

「平成17年12月裁決」

【入退院を繰り返す会長への報酬】

病気のため
通常の出社ができなかった
会長への
役員報酬が

類似法人の「非常勤取締役」
に比べて

高額であると
当局が指摘。

適正報酬額を超える部分は
「不相当に高額な部分の金額」
として
損金算入はできないとした。

だが審判所は
会長は
入退院を繰り返しているものの

「相当程度の頻度で
 職務に従事していた」

として
類似法人の
「常勤の取締役」
と比較するべきで

そうすると
「不相当に高額」
とはいえないとして

当客の主張を
退けた。

「平成14年6月裁決」

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以上が数例に過ぎないが、

役員が
常勤か非常勤かを

問う例が目立つ。

そのうえで
類似法人との
比較が
決め手になっています。

会社で取れる対策としては

定款や株主総会の決議で
役員報酬の上限や算出方法を
しっかりと定めた上で、

一応他社をリサーチして
社内の報酬金額算定の基礎を
残しておくべきです。

ご相談、ご不安なことが
ありましたら、
お気軽に
中島税理士・行政書士事務所まで
お問い合わせください。

港区六本木の中島祥貴税理士事務所
〒106-0032 東京都港区六本木4-1-1 第二黒崎ビル6階
0120-535-114(平日9:00~18:00)

大学に在学中の代表取締役の長男に対する給料等は認められるのか!?【税務調査】

2014-09-24

同族会社の場合、
家族に給料等を支払って
所得の分散をしていることがあります。

今回の事例は大学に在学中の代表取締役の長男を
従業員として支払った給料等のお金は
認められるのかを争った裁決です。

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会社側は
大学に在学中の代表取締役の長男に対する
給料名義の金員は
従業員である長男本人に対し
支給した給与である旨を主張。

税務署側は
代表取締役の長男に対する金員は
代表取締役の長男に対する給料ではなく、
代表取締役への報酬、賞与にあたると主張。

裁判官の裁決は、この取引は、

[1]請求人は同人に対して従業員としての管理等をしておらず
   同人が請求人に勤務した事実も認められないこと

[2]請求人は代表取締役がその株式の過半数を所有する同族会社であり、
     代表取締役がその事業を主宰していること

[3]長男に対する給料名義の金員は、
     代表取締役の妻が受け取り管理し、
     代表取締役の報酬等と併せて
     同人の生活費等に充てられていること

以上のことから、
本件金員は
代表取締役に対して支給された役員報酬、賞与と認めるのが相当であり
当該役員賞与については損金の額に算入されない。

「昭和59年2月6日裁決」

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今回の裁決は
「同族会社における家族への給料等の支払いは
 勤務実態とその受取管理の状況で
 判断される」

といったことが明らかになった
判例です。

実際に勤務していない人に対して
支払うお金なので
現実にはおかしな話なのですが、

同族会社においては
このようなことが実際に可能です。

だからこそ、税務調査において
同族会社では社長親族への支払いが
狙われてくるのです。

ご不明な点は
お気軽に中島税理士・行政書士事務所まで
お問い合わせください。

港区六本木の中島祥貴税理士事務所
〒106-0032 東京都港区六本木4-1-1 第二黒崎ビル6階
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非常勤取締役に対する役員報酬を類似法人から算出!?【税務調査】

2014-07-15

非常勤取締役に対する役員報酬は、
実際に働いた労働時間や売上から求めることができず
いくらまで払ってよいのかが
不明確です。

それなら、
類似法人から算出して
非常勤取締役に対する役員報酬額を
決めた場合の金額は
適正なのか?
ということについて
考えてみましょう。
────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ───────
建築業を営む審査請求人(以下「請求人」という。)

請求人は、非常勤取締役である代表者の母に対する適正報酬額は、
当該取締役が代表取締役のよき相談相手として経営に参画していることから、
請求人の従業員に対する給与の支給額を参酌して
算定することが最も妥当であり、
税務署が不相当に高額な部分として
損金の額に算入できないとした額は
過大であると主張する。

しかしながら、法人税法施行令第69条第1号に照らしてみると、

[1]よき相談相手というのも客観性・具体性に欠け、
   その裏づけとなる確たる証拠資料はないこと、
   また、当該取締役には決められた仕事はないこと、

[2]特定の従業員の給与の支給額に照らすことについては、
   当該従業員の職務の内容や勤務の状況等を明らかにしないこと
   及び請求人の収益の状況如何にかかわらず
   本件取締役の職務の内容からして、
   当該従業員に支給されている給与額をもって
   その根拠とならないこと、

そして、

[3]税務署が、請求人と業種、事業規模などが類似し、
   請求人の所在する地域の非常勤取締役が存する法人を選定したこと
   及び当該類似法人に存する非常勤取締役に支給された
   年間報酬額の平均額をもって
   本件取締役に対する適正報酬額を算出した方法は
   妥当なものと認められることなどを勘案すると、

税務署が、本件役員報酬のうち、
不相当に高額な部分として算定した金額は相当と認められる。

「平成17年12月19日裁決」
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今回の裁決は、
非常勤取締役の役員報酬が
不相当に高額であるとして
請求人と業種、事業規模などが類似した法人の
非常勤取締役に支給された
年間報酬額の平均額から
適正報酬額を算出するべきだという
裁決となりました。

この裁決でのポイントは
相談事項などの証拠書類が準備できていなかったことが
敗訴の要因です。

もし高額な役員報酬を支払う際には
なぜその金額になるのかを
証明できる書類の作成が
必要になります。

港区六本木の中島祥貴税理士事務所
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非常勤の役員報酬額は不相当に高額であるのか?【税務調査】

2014-07-11

今回の裁決は、
非常勤の取締役3名に対して支給した役員報酬額は、
当該取締役の職務の内容等に照らし
不相当に高額であるかどうかをを問うものです。
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審査請求人(以下「請求人」という。)は、
パチンコホールを営む同族会社

代表者の妻ら3名の取締役(以下「本件取締役」という。)に対して
支払われた役員報酬額は、

[1]本件取締役は業務執行権を有せず
   具体的な職務執行の内容が不明確であり、
また、代表者の答述によれば、
   役員報酬額等は社員総会において支給総額を決定し、
代表者及び他の役員一族で
それぞれ折半することとしていること等を併せ考慮すれば、
本件取締役の職務内容は
請求人の経営に深くかかわるものとは認められないこと

[2]請求人の各事業年度の売上高・売上総利益の伸び率に比較すると、
当該各事業年度の本件取締役の支給額は、
相当高い伸び率であると認められること

[3]本件取締役の役員報酬額は、
いずれも請求人の類似法人で本件取締役と
職務内容が類似すると認められる
非常勤の取締役に対する役員報酬額の平均額と比較すると
極めて高額であると認められること等から、
   本件取締役の役員報酬額はその職務の対価として相当ではなく、
類似法人の平均的な役員報酬額を超える部分の金額は、
不相当に高額な部分の金額であって
損金の額に算入されないというべきである。

「平成9年9月29日裁決」
────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ───────
今回の裁決は、
非常勤の取締役3名に対して支給した役員報酬額は、
当該取締役の職務の内容等に照らし不相当に高額であるので、
当該取締役の職務の対価として相当であると
認められる金額を超える部分の金額は、
損金の額に算入することはできないとした事例です。

役員報酬額が
不相当に高額であるかどうかは
業務内容
売上高・売上総利益の伸び率
類似法人との比較など
から勘案して考えることが必要である。

この辺の考え方が
合理的な計算で求めていないと
税務調査の時に
否認されることとなります。

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支給しない役員報酬と配当金の取扱いは 【法人税節税】

2013-05-10

Q8 業績が好調で執行役員の報酬を増額しました。前期は創業50周年目になることで、記念増額配当を行いました。
 しかし、急激な円高から多額の損失が発生し、期中昇給分報酬と記念増額配当分は、支給しないとの決定が臨時株主総会でされました。
 支給しない報酬と配当金の取扱いは、どうなるでしょうか。

A8 期中に業績好調により増額した報酬部分の金額については、益金に算入しないことができます。しかし配当金にはこのような特例がありません。
 支払報酬を支給しない場合、債務免除益として益金に算入することになりますが、定期同額給与等以外の給与として損金算入されない場合は、益金不算入でよいことになります。
 しかし、配当金については特例規定はありませんので、債務免除益として益金に算入します。

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