7月, 2019年

輸出者が作成したインボイスが間違っていて過少納税したら事実の隠ぺい!?【税務調査】

2019-07-31
納税者が、
エスカレーター部品の輸入の時に、

輸出者が作成した
インボイスに記載された金額に基づいて、

輸入貨物に係る
消費税と地方消費税について申告したところ、


税務署が、
当該金額について、

当該部品に係る代金としての
納税者の支払金額に比べて
不足額が認められるとして、

消費税と地方消費税の更正処分を行い、


納税者が
適正な課税価格を明らかにする
書類を隠匿し、
事実を隠ぺいしたとして、


重加算税の賦課決定処分を行ったことに対して

争った

事案である。

────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ───────

【納税者】、

本件貨物の適正な課税価格を
明らかにする
書類を隠匿していないことから、

当該書類の一部を
本件通関業者に送付しなかったことは
事実の隠ぺいに該当しない。 


「隠匿」の意味内容について
私法上の解釈は、

「一般的には人または物を隠して、他人の発見を妨げる行為」
とされている。


納税者は、
そもそも税務署の主張する
「書類の隠匿」における

「隠匿」の定義に
当てはまるような
事実に全く心当たりがなく、


納税者が
本件貨物に係る代金としての
支払金額を示す
本件価格明細表等を

本件通関業者に送付しなかったために
適正な申告がなされなかった
という事実は、

何ら「隠匿」の定義に
該当する事実ではない。
 

また、H社から
納税者に対して
ファックスで送付された
本件価格明細表等は、

本件船荷証券、
本件包装明細書、
本件インボイスとともに

パイプ式ファイル冊子に
つづられており、

本件調査担当職員による調査において、
何の不自然さもなく
素直に当該パイプ式ファイル冊子を
提示しているのであるから、

納税者に書類の隠匿の事実はない

と主張した。


【税務署】、

納税者が
本件貨物の適正な課税価格を
明らかにする
書類の一部を

本件通関業者に送付しなかったことは、
事実の隠ぺいに該当する。 


納税者は、
本件貨物の課税価格となるべき
現実支払価格が、

本件申告の前に入手していた
本件価格明細表等によって
示されていることを
認識していたと認められ、

このことは、
納税者が
現に本件支払説明書に従って、

本件貨物に係る
支払を行っていることからも
明らかである。


納税者は、
本件インボイスに記載された
本件貨物の代金額が

現実支払価格に比べ
著しく過少であり、

本件インボイスが
課税価格決定の資料として
不十分であることを
認識していたものと
認められるにもかかわらず、


本件通関業者に
本件船荷証券と
本件包装明細書のほか、

本件貨物の課税価格に係る資料として、
本件インボイスを
送付していたのに、

あえて本件価格明細表等を送付せず、

不適正な本件申告を行ったことは
書類の隠匿に該当する。 


重加算税を課し得るためには、

納税者が
故意に
課税標準等
または税額等の計算の基礎となる
事実の一部を隠ぺいし、


その隠ぺい行為を原因として
過少申告の結果が
発生したものであれば足り、


事実について
隠ぺいを行ったとの
認識があれば、

その後の申告に際し、
過少申告をすることについての認識までは
必要ではないことから、


課税価格である
輸入貨物の価格に
計上漏れがあるという
事実の認識があれば、

重加算税の要件を
満たすことになる

と主張した。

────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ───────

どちらの主張が
正しいのでしょうか?


いきなり、裁決を見るのではなく
これはどういう判決になるか
すこし考えてみてください。


税務というと
決算書の数字や申告書をイメージするかもしれませんが、
そもそも税法に則った判断処理のこと
なのです。


その判断処理を間違えると
払う必要のないキャッシュが
会社から失われてしまう可能性があります。


この判断処理を
今まで間違っていた納税者の割合や
なんと7割以上(国税庁のHPより)


判断処理
大丈夫ですか?


本来の裁判判決は
難解で読むづらいものになっていますので、
読みやすいように多少
書き換えています。

────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ───────

【裁判官の裁決】、

税務署は、

納税者が、
本件貨物の輸入に際して、

本件貨物の課税価格が
輸出者から受領した各書類に
記載された金額であることを認識し、

また、
本件貨物に係る
インボイスに記載された金額が

現実に支払う金額より
著しく過少であり、

本件インボイスが
課税価格の決定のための資料として
不十分であることを
認識していたにもかかわらず、

本件貨物の輸入申告手続を
依頼した通関業者に対して
本件インボイスのみを送付し、

あえて本件各書類を送付しなかったことは
書類の隠匿に該当し、


さらに、
納税者には
このことが
事実を隠ぺいする行為であるとの
認識があったのであるから、

事実の隠ぺいがあったと
認められる旨を

主張している。


しかしながら、
納税者が
本件インボイスを
本件貨物の輸入申告手続に
必要な書類と判断し、

本件インボイスのみを
本件通関業者に送付したとしても
不自然な行動であったとは
認められず、

また、
納税者が
本件通関業者が作成する
本件貨物の輸入に係る
申告書の記載内容を意識した上で

本件インボイスのみを
送付したとまでは認められない。


さらに、
納税者が、
本件の調査担当者に対し、

本件インボイスのみならず、

本件貨物の課税価格が
記載された
本件各書類も
提示していたことを
併せて考慮すると、


納税者が
本件通関業者に対して

本件各書類を送付せず、
本件インボイスのみを
送付したことをもって、

事実の隠ぺいがあったとは
認められない

とした。


「国税不服審判所 平成26年10月9日裁決」


────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ───────

今回の事案は

貨物の輸出者から送付された
インボイスに記載された
貨物の価格が

本来の価格に比べて
著しく低い金額であったため、


輸入貨物に係る
消費税等の申告が

過少申告になったのですが、

このようなことは
意外とあります。


このような場合、
納税者が
低い金額だと
認識していたとしても

金額通りに
納税して

それを税務署に
指摘された場合、

重加算税の対象となるのか
ならないのか。


その答えが
ここにありました。


このような過少申告には
事実の隠ぺいは
認められないとして、

重加算税の賦課決定処分を
取り消すという
結論でした。


確かに
輸出入の消費税は
価格明細表等は
正確でないことがあります。


今回の件は
意図的でない、
書類等の隠ぺいがされていないという
状況だったからですので、

意図的に
行えば重加算税の対象になります。


ご相談、ご不安なことが
ありましたら、
お気軽に
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役務の提供等の完了前に請求書の発行を受ける処理を行った行為は事実の仮装!?【税務調査】

2019-07-30
納税者は、
平成○年○月○日に発生した
○○による被害の復旧のため、

本件各業者との間で、
修繕工事等の請負契約
または備品等の売買契約を締結した。

 
納税者の職員であるMとNは、

本件各業者に対し、

本件各費用の請求書を

平成24年1月31日以前の日付で
発行するよう
依頼した。

 
納税者は、
依頼に応じて

本件各業者が発行した請求書を基に、

本件各費用の額を
いずれも平成24年1月31日付で
費用として経理処理した上で、

法人税と消費税等の
確定申告をした。 


税務署所属の調査担当職員は、

平成24年11月から平成25年4月にかけて、

納税者の法人税と消費税等の
調査を行った。 


本件調査担当職員は、
本件調査において

本件修繕工事等費用については、
○○の繰入額として
損金の額に算入できるが、

本件備品等購入費用は
本件事業年度の損金の額に、

本件各費用の額は
本件課税期間の課税仕入れに係る
支払対価の額に
算入できない旨を、

納税者に指摘した。 


納税者は、
上記の指摘を受け、

平成25年4月19日、
法人税と消費税等の
修正申告をした。 


税務署は、
各契約に係る
修繕工事等の役務の提供
または備品等の引渡しが

本件事業年度と本件課税期間の末日までに
完了していないにもかかわらず、

納税者が、
本件各業者に対し、

本件各費用の請求書を
平成24年1月31日以前の日付で発行するよう依頼し、

当該依頼に応じて
本件各業者が発行した請求書を基に、

本件各費用を
本件事業年度の損金の額と
本件課税期間の課税仕入れに係る支払対価の額に
算入した行為は、

事実の仮装に当たるとして、
処分を行ったことに対して

争った

事案である。

────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ───────

【納税者】、

国税当局の内部規範では、

職員が調査を行った場合、

その調査の終了の際、

調査結果の内容を
納税者または当該納税者の同意がある場合には
税務代理人に

説明しなければならないとされている。


しかしながら、
納税者の同意により、
調査結果の内容の説明を受けることとなった
納税者の関与税理士は、

本件調査担当職員から、
調査結果の内容の
説明を受けなかった。


このように、
原処分は
内部規範に違反した
違法な手続に基づいて
なされたものであり、

本件調査の手続に、
処分を取り消すべき違法があった。 


請求書を
役務の提供等の完了よりも
先に受領し、
代金を支払うことは

広く一般に
行われていることであり、

何らかの事実を
仮装するような行為ではなく、

納税者においても同様に、

請求書を
役務の提供等の完了より
先に受領した行為は、

何らかの事実、
例えば債務の確定の日や
課税仕入れを行った日を
仮装したものではない。 


また、
納税者が
本件各費用を

本件事業年度の損金の額と
本件課税期間の課税仕入れに係る
支払対価の額に算入したことは

単なる経理処理の
誤りにすぎない。 


各契約に係る役務の提供等は、
平成24年1月31日までに完了しており、

債務の確定の日と
課税仕入れを行った日も
平成24年1月31日以前なのであるから、

納税者が
同日以前の日付で
請求書を
受領するのは
当然である。 


さらに、
納税者は、

各契約に係る請求書については
平成24年1月31日よりも
後の日付で、

また、
別の契約については
日付が空欄となっている
請求書を
それぞれ受領している。 

加えて、
本件各費用が
翌事業年度に支払われたことや、
請求書を受領した経緯などからすると、

納税者の行為は、
重加算税取扱事務運営指針の
第1の3に該当するから、

帳簿書類の虚偽記載等には当たらない

と主張した。



【税務署】、

本件調査担当職員は、

本件関与税理士に対し、

平成24年11月9日、
同年11月28日と
平成25年4月2日に、

納税者が
本件各費用を
本件事業年度の損金の額と
本件課税期間の課税仕入れに係る
支払対価の額に
算入した行為は

重加算税の賦課対象である旨の
説明を行い、

また、
平成25年4月15日においても、
それまでの説明内容を踏まえた
修正申告書の下書を示した上で、

再度、
調査結果の説明を行った。


したがって、
本件調査の手続に、
原処分を取り消すべき
違法はなかった。


納税者は、
各契約に係る
役務の提供等が
本件事業年度と本件課税期間の末日までに
完了していないにもかかわらず、

本件各業者と通謀の上、
本来であれば
役務の提供等が完了した日以後の日付を
記載すべき
本件各費用に係る請求書を、

本件各業者をして、
平成24年1月31日以前の日付を
記載させてこれを受領し、

費用として
経理処理していた。


納税者のこれらの行為は、

本件各費用につき、
法人税については債務の確定の日を、

また消費税等については
課税仕入れを行った日を

仮装したものといえ、
通則法第68条第1項に規定する
「仮装した」事実があった

と主張した。

────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ───────

どちらの主張が
正しいのでしょうか?


いきなり、裁決を見るのではなく
これはどういう判決になるか
すこし考えてみてください。


税務というと
決算書の数字や申告書をイメージするかもしれませんが、
そもそも税法に則った判断処理のこと
なのです。


その判断処理を間違えると
払う必要のないキャッシュが
会社から失われてしまう可能性があります。


この判断処理を
今まで間違っていた納税者の割合や
なんと7割以上(国税庁のHPより)


判断処理
大丈夫ですか?


本来の裁判判決は
難解で読むづらいものになっていますので、
読みやすいように多少
書き換えています。

────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ───────

【裁判官の裁決】、

納税者は、

翌期の経費として
計上すべき
修繕工事等の費用と
備品等の購入費用を

当期の経費として
計上したことについて、

単なる経理処理の誤りで、

修繕工事等の一部は
事業年度末までに
役務の提供が完了しており、

また、
修繕工事等の費用と
備品等の購入費用が

翌事業年度に
支払われていることなどからすると、

帳簿書類の虚偽記載等には
該当しないから、

国税通則法第68条《重加算税》第1項に
規定する
事実を仮装したものではない旨を
主張する。


しかしながら、
事業年度末までに
役務の提供が
完了していないにもかかわらず、

修繕工事等の役務の提供や
備品等の引渡しの
完了より前に
請求書の発行を受ける等、

通常と異なる処理を行うことにより
故意に
事実をわい曲した納税者の行為は、
事実を仮装したものと
認められる。


なお、
修繕工事等の一部は
事業年度末までに
役務が完了していることから、

当該完了部分については、
事実を仮装したものとは
認められない

とした。


「国税不服審判所平成26年10月28日裁決」


────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ───────

どこからが故意で
どこまでが故意じゃないか
といったことを
明確にした
判例です。


修繕工事等の役務の提供や
備品等の引渡しの
完了より前に
請求書の発行を受けるは
故意で、

修繕工事等の一部は
事業年度末までに
役務が完了しているものについては、
事実を仮装したものにはならない。


どちらも
その年度の費用に計上すること自体
誤りなのですが、

故意であると判定されれば
重加算税が課され

30%の罰金が課せられる上に
次回以降の税務調査の指定企業と
なってしまいます。


税務調査の際には
重加算税だけは
なんとしても避けなければいけないのです。、


ご相談、ご不安なことが
ありましたら、
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滞納者の詐害の意思の有無によって第二次納税義務は成立しないのか!?【税務調査】

2019-07-29
納税者は、

昭和56年1月20日、

納税者D(納税者の夫。以下「滞納者」という。)
と婚姻した。


婚姻関係は、
本件告知処分時(平成26年1月10日)においても
継続していた。


滞納者は、
平成4年8月○日、

同人の母Eを被相続人とする相続により、

本件土地と
本件土地上の建物を
取得し、

平成5年2月17日、
その旨の
各所有権移転の登記がされた。


なお、
本件土地と当該建物は、

遅くとも
当該相続開始時から現在まで

納税者と本件滞納者の
居住の用に供されている。


本件滞納者は、

平成16年3月24日、

納税者に対し、
本件土地の持分10分の8を贈与し
(以下、当該贈与を「本件譲渡」という。)、

同月25日、
その旨の
所有権一部移転の登記がされた。


税務署は、

平成17年6月21日までに、

F税務署長から、
国税通則法第43条《国税の徴収の所轄庁》第3項の規定に基づき、

本件滞納者が納付すべき滞納国税
(以下「本件滞納国税」という。)
について、

徴収の引継ぎを受けた。


税務署は、

本件譲渡が
徴収法第39条の無償譲渡等の処分に
該当するとして、

同法第32条《第二次納税義務の通則》第1項の規定に基づき、

平成26年1月10日付で、

納税者に対して
本件告知処分をした。


そして、
本件告知処分に係る納付通知書は、

平成26年1月11日、
納税者に送達された。


納税者は、

平成26年2月7日、

本件告知処分に
不服があるとして
異議申立てをしたところ、

異議審理庁は、
同年3月26日付で、

棄却の異議決定をした。


納税者は、

平成26年4月10日、

異議決定を経た後の
本件告知処分に
不服があるとして

審査請求をした
ことに対して

争った

事案である。

────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ───────

【納税者】、

本件譲渡は、

離婚をすることを
考えていた
納税者が、

離婚後の生活の糧を
確保するために

配偶者である
滞納者から
譲り受けたというものであり、

滞納者の滞納国税による
差押えを免れるためにされたものではなく、

納税者と滞納者に
本件滞納国税の債権者である国を
害する意思(詐害意思)はなかったことから、

本件譲渡は
徴収法第39条に規定する
無償譲渡等の処分には
該当しない。


したがって、
納税者は
同条の第二次納税義務を負うことはなく、

本件告知処分は
違法であり、
取り消されるべきである。


第二次納税義務の制度趣旨は、

詐害行為取消訴訟によって

滞納国税の徴収を図るのみでは
迅速な滞納国税の徴収確保が
図れないことから、

無償譲渡等の処分を受けた者に
直接第二次納税義務を課すことによって、

国税の徴収を確保することにある。


それにもかかわらず、
本件譲渡がされてから
約10年という
長期間が経過して
本件告知処分を行うことは、

上記制度趣旨に反し、
徴収権の濫用として違法であり、

仮に違法でなくても
不当となる。


したがって、
本件告知処分は
取り消されるべきである

と主張した。



【税務署】、

徴収法第39条の適用に当たり、

滞納者による
無償譲渡等の処分が

「差押えを免れるためになされたこと」は
要件とされていないことから、

納税者の主張には
理由がない。


国税徴収法基本通達第32条関係2《告知》は、

第二次納税義務の告知ができる期間について、

「第二次納税義務は、
 主たる納税義務が発生し存続する限り、

 必要に応じて
 いつでも課せられる
 可能性を有するものであって、

 法第32条第1項の規定による告知は、
 その義務の発生を知らしめる徴収のための処分に
 ほかならないため、

 独立した期間制限は
 設けられていない
 (平成6.12.6最高判参照)。


 したがって、
 主たる納税者の国税が
 滞納になっている間は
 この告知をすることができる。」

と定めている。


したがって、
納税者の主張には
理由がない

と主張した。

────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ───────

どちらの主張が
正しいのでしょうか?


いきなり、裁決を見るのではなく
これはどういう判決になるか
すこし考えてみてください。


税務というと
決算書の数字や申告書をイメージするかもしれませんが、
そもそも税法に則った判断処理のこと
なのです。


その判断処理を間違えると
払う必要のないキャッシュが
会社から失われてしまう可能性があります。


この判断処理を
今まで間違っていた納税者の割合や
なんと7割以上(国税庁のHPより)


判断処理
大丈夫ですか?


本来の裁判判決は
難解で読むづらいものになっていますので、
読みやすいように多少
書き換えています。

────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ───────

【裁判官の裁決】、

納税者は、

税務署が
納税者に対して行った
第二次納税義務の納付告知処分について、

国税徴収法第39条
《無償または著しい低額の譲受人等の第二次納税義務》
の第二次納税義務を課すには
詐害の意思が
必要であるところ、

滞納者が
納税者に対して行った
土地の持分の贈与(本件譲渡)には
詐害の意思はないから、

本件譲渡は
無償譲渡等の処分に
該当しない旨を
主張する。


しかしながら、
同条の規定によれば、

滞納者に詐害の意思のあることは

同条所定の第二次納税義務の成立要件ではないと解されるから、

本件譲渡に詐害の意思がないことを理由に、

本件告知処分が
違法であるということはできない

として棄却した。


「最高裁平成21年12月10日第一小法廷判決」


────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ───────

納税を免れるために
配偶者や子どもたちに
財産を移転する。


こういったことは
容易に考えることができます。


そのようなことを
防ぐために
第二次納税義務といって

その財産を移転された人に
納税の義務を
発生させるという
法律があります。


しかし、
今回、納税者は
財産の移転は

滞納者の滞納国税による
差押えを免れるためにされたものではなく、

納税者と滞納者に
滞納国税の債権者である国を
害する意思(詐害意思)はなかったから、

第二次納税義務は発生しないと
主張しました。


しかし、
詐害の意思があるかないかは
関係なく

財産を移転された
納税者には
第二次納税義務は成立し

納税する義務があると
なりました。


離婚していたら
結果は変わったかもしれませんが、

結婚している状態で
第二次納税義務は発生しないというのは
無理がありますね。


でも、
この裁判、
最高裁までいっているんですよね。


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マネキン報酬について、日額表乙欄、丙欄のいずれを適用する!?【税務調査】

2019-07-26
納税者中古物品販売業を営む同族会社である。


納税者は、全国各地の百貨店において、
そのフロアーの一画を借り切り、

1週間程度の期間ごとに、
「○○市(いち)」と称する催事を開催し、

貴金属、毛皮、呉服、時計、カメラ
その他の中古物品を
展示販売することを
業とする法人である。


納税者は、
このような営業形態の特質から、

百貨店等において
商品の宣伝、販売業務に従事する
職業婦人である
いわゆるマネキンなどの
宣伝、販売要員が必要となるため、

マネキンのあっせんを
目的とする
有料の職業紹介事業を行う者に依頼し、

マネキン紹介所から
マネキンの派遣を受けているほか、

必要に応じ、
臨時に店員を募集採用している。


そして、納税者は、
マネキン等に対し、
その役務の提供に対する報酬として
金員を支払っていた。


ところが、税務署は、

納税者には
所得税法第183条《源泉徴収義務》第1項にいう
給与所得に係る源泉徴収義務があるとして、 

納税者が
マネキン等に支払った金員のうち、

マネキンの
B女、C女、D女、E女、F女、G女、H女と

アルバイト店員の
J男に

支払った金員については、

法第185条《賞与以外の給与等に係る徴収税額》第1項第2号への規定に基づき、

法別表第五の給与所得の源泉徴収税額表(日額表)の乙欄、 

同金員のうち、
B女ら以外の
マネキンの
K女ほかの
マネキン等に支払った金員については、

法第185条第1項第3号の規定に基づき、

日額表の丙欄と 

本件納税告知をした
ことについて

争った

事案である。

────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ───────

【納税者】、

税務署は、

納税者が
マネキンに支払った金員について、

所得税基本通達204ー21
《給与等とすることができるモデルの業務に関する報酬又は料金》と

所得税個別通達
『マネキンが支払を受ける対価に係る所得税の源泉徴収について』に基いて、

法第28条《給与所得》第1項と
法第183条第1項に規定する給与等
であると
認定している。


しかし、
その金員は、
次のとおり、

マネキンが
百貨店における
商品の宣伝販売業務を
納税者から請け負い、

独立の事業として
納税者に提供した
労務の対価であるから、

給与等には該当せず、
事業所得または雑所得の
収入金額に
該当する。


納税者とマネキンとの間には
雇用契約は存在せず、

両者において
雇用または被雇用の
認識はない。


マネキンは、
職業安定法施行規則別表第二に明記されており、

マネキン紹介所に
プロフェショナルとして
登録した上、

同紹介所の紹介により
企業の要請する業務に就き、

その専門的職能を生かして
企業から請け負った役務を遂行し、

その対価として
報酬を得るものである。


マネキンに対する支払報酬は、

法第204条《源泉徴収義務》と
所得税法施行令第320条
《報酬、料金、契約金又は賞金に係る源泉徴収》において、

源泉徴収の対象となる報酬
または料金として
明記されていない。


基本通達204ー21には、
「デパート等の職員の勤務の状態に
 類似しているものに対する
 報酬または料金については、
 給与等として源泉徴収をして差し支えない」
旨定められており、

この文言からすると、

給与等として
源泉徴収をするか否かは

支払者の裁量に
ゆだねられている。


仮に、
マネキンに支払った金員が
給与等に当たるとしても、

その報酬は、
事実上、
マネキン紹介所と納税者との交渉によって
決定されているから、

当該報酬に係る源泉徴収は
マネキン紹介所が
行うべきである。


納税者とアルバイト店員との間には、
雇用契約はなく、
定着性の保証もない。


納税者は、
単にアルバイト店員から
助力を受け、

その謝礼を
同人らに
支払っただけのことであるから、

かかる金員は、
給与等には該当せず、
アルバイト店員の
雑所得の収入金額と
すべきである。 


税務署は、
マネキン等に対する
支給金額の認定を誤っている。


B女らに支給した金員に係る
源泉所得税額の計算は、

次の理由から、
日額表の丙欄によるべきである。


マネキンは、
納税者と百貨店との間で
売出契約が成立した段階で、

その都度
納税者から
売出期間中の就業委嘱が行われるのであるから、

継続して
2月以上就業することは
あり得ない。


このことは、
納税者に対する
マネキン紹介所の請求書に
記載された請求期間が、

納税者が全国の百貨店において
開催する本件催事の開催期間ごとと
なっていることからも
明らかである。


令第309条《日払の給与等の意義》の
かっこ書の適用に当たっては、

1月の計算は、
その月の当日から
翌月のその日の前日までと
するのが相当である。


したがって、
暦の上で2月にまたがって
就労した対価を受ける
マネキン等があったとしても、

60日を超えて就労していない限り、

その対価は
同条かっこ書に規定する
「2月をこえて支払を受けるもの」
には当たらない。



納税者が
K女らに支給した金額は、

税務署が
認定した支給金額とは一致せず、

一部それを上回ることとなる。


したがって、
実際の支給金額が
税務署認定の支給金額を上回る者については、

本件納税告知に誤りがあるので
その全部が
取り消されるべきである

と主張した。



【税務署】、

納税者は、

納税者が
マネキンに支払った金員は
給与等に該当せず、

事業所得
または雑所得の収入金額に当たると

主張するが、

同金員は、
次の理由から

雇用契約に基づき
支払われた給与等に
該当することは
明らかであるから、

納税者には、
当該給与等に係る
源泉徴収義務がある。


マネキンの職務内容は、
百貨店の催物会場における

商品の販売と
これに付随する商品の荷造り、
発送等であって、

納税者の社員と
百貨店の従業員が行う
職務内容と同一である。


マネキンは、
本件催事に際しては

納税者の催事責任者の指揮命令に服し、

勤務場所、
勤務時間等の
拘束を受けている。


マネキンに対する支給金額は、

労働に従事した日数
または時間を
基準として
算定されており、

その労務の対価と
認められる。


百貨店における
商品の販売等のための費用は
納税者が負担し、

また、その業務上の責任も
納税者が負っているから、

マネキンが
納税者の業務を
請け負ったとは
認められない。


マネキンに係る納税告知は、

法第204条と令第309条の規定に基づくものではなく、

法第183条第1項と法第185条の
給与所得に係る源泉徴収の
規定に基づいて
行ったものであるから、

納税者の主張は失当である。


アルバイト店員の就労状況は、
上記のマネキンのそれと同様であるから、

アルバイト店員は
納税者に労務を提供し、

納税者から
その対価を受け取ったものと
認められる。


したがって、
納税者が
アルバイト店員に支払った金員は、

納税者との雇用契約に基づき
支払われた給与等に
該当するから、

納税者には、
当該給与等に係る
源泉徴収義務がある。


B女らは、
いずれも2月以上継続して勤務しており、

かつ、
納税者に対して
給与所得者の扶養控除等申告書を提出していないことから、

これらの者の給与等に係る源泉所得税額は、
日額表の乙欄を適用して計算した。


K女らは、

日々雇い入れられ、
かつ、
2月以上継続して勤務していないと
認められる者であることから、

これらの者の給与等に係る
源泉所得税額は、

日額表の丙欄を
適用して計算した

と主張した。

────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ───────

どちらの主張が
正しいのでしょうか?


いきなり、裁決を見るのではなく
これはどういう判決になるか
すこし考えてみてください。


税務というと
決算書の数字や申告書をイメージするかもしれませんが、
そもそも税法に則った判断処理のこと
なのです。


その判断処理を間違えると
払う必要のないキャッシュが
会社から失われてしまう可能性があります。


この判断処理を
今まで間違っていた納税者の割合や
なんと7割以上(国税庁のHPより)


判断処理
大丈夫ですか?


本来の裁判判決は
難解で読むづらいものになっていますので、
読みやすいように多少
書き換えています。

────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ───────

【裁判官の裁決】、

納税者は、
マネキンに支払った金員について、

マネキンの雇用期間が
継続して2月を超えないことから、

税額表は
日額表丙欄を適用すべきである旨を
主張するが、

当該マネキンの雇用期間の延長
または
再雇用により
継続して2月を超えて雇用されているものと
認められるか否かは、

マネキンが
一つの契約に係る就労を開始する日現在において、

過去2月間に就労しない日が
月当たりおおむね2週間以上ある場合は、
雇用期間は継続していないものと判断して
日額表丙欄を適用し、

それ以外の場合には、
それ以後明らかに雇用関係を打ち切ったものと
客観的に認められる
空白期間がない限り、

依然として
雇用は継続しているものと判断して
日額表乙欄を適用するのが相当である

とした。


「国税不服審判所 平成4年4月17日裁決裁決」


────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ───────

マネキンに対する支払が
報酬に当たるか
給与に当たるかを
争ったものですが、

マネキンに対する
支払いは
給与となり

マネキンを
雇った側が
源泉徴収して
支払わなければなりません。


また、源泉徴収を
乙欄でするのか丙欄でするのかですが、

乙欄より丙欄の方が
税額が
少ないので、

もらう側も
丙欄の方が
嬉しいのですが、

過去2月間に就労しない日が
月当たりおおむね2週間以上ある場合は、
日額表丙欄を
適用して、

それ以外の場合には、
雇用は継続しているものと判断して
日額表乙欄を
適用することになります。


ご相談、ご不安なことが
ありましたら、
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住宅取得等特別控除に対する借入金債務の成立時期は居住開始の翌年なの!?【税務調査】

2019-07-25
納税者は会社員である。


平成元年分の
所得税の確定申告書に
給与所得の金額を
3,121,000円、

住宅取得等特別控除の額を
123,000円と

還付される税金の額を
123,000円と記載して、

平成2年3月15日に申告した。


税務署は、
これに対し、

平成2年6月27日付で
住宅取得等特別控除の額を
0円と

還付される税金の額を
0円とす
る更正をした。


納税者は、
これらの処分を不服として、

平成2年12月25日に審査請求をして

争った

事案である。


────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ───────

【納税者】、

納税者は、
本件家屋を

〇〇公庫からの借入金12,300,000円と
自己資金7,259,700円の
合計19,559,700円で取得し、

平成元年11月23日に
居住の用に供した。


そこで、
納税者は、
租税特別措置法第41条《住宅の取得等をした場合の所得税額の特別控除》第1項を適用して、

平成元年12月31日における
借入金残高の1パーセントに相当する金額
123,000円を
平成元年分の納税者の所得税額から控除し、

同年分の還付金の額に相当する税額を
123,000円として
申告した。


これに対し、
税務署は、

本件借入金に対する
金銭消費貸借抵当権設定契約は、

平成2年2月19日に
納税者と公庫との間で締結されているから、

本件借入金は
平成元年12月31日には存在しないものであり、

平成元年分において
住宅取得等特別控除をすることはできないと認定し
本件更正をしたが、

次に述べるとおり、
税務署のこの認定は
誤りである。


住宅取得等特別控除の対象となる
借入金に係る金銭消費貸借契約は、

要物契約としてより

むしろ諾成契約としての
金銭消費貸借契約であることを前提として、

公庫の融資実行日が
入居した年の翌年になる場合であっても、

年内に入居した者に対し
住宅取得等特別控除の適用を認める取扱いを行っている。


税務署は、むしろ、
本件契約に係る契約書作成以前に、

既に金銭消費貸借の当事者間で貸借の応諾と
その実行がなされているという実態に着目すべきであり、

かつ、
入居した日と最終資金の交付の日が
年をまたがったため、

入居年分についての控除が受けられないということでは、

納税者の理解が得難いとする
国税庁の見解を
いっそう重視する立場に立って、

金銭消費貸借契約書作成の日が
入居の翌年となった場合にも
住宅取得等特別控除の適用を認めるべきである。


したがって、
納税者の場合、
公庫との間における本件契約は
平成2年2月19日に行っているが、

公庫から平成元年7月13日付の融資予約通知を受け、
同年11月27日に融資基本約定書を公庫に差し入れ、

中間金4,860,000円の融資金を受領すると同時に
融資予約金12,300,000円の金額に対する
保証料の支払を行っていることから、

納税者が居住の用に供した
平成元年分から
住宅取得等特別控除の適用を認めるべきである

と主張した。



【税務署】、

納税者が本件家屋に居住したのは、
平成元年11月23日からである。


納税者は、
本件家屋を取得するに当たり、
次のとおり借入れを行った。
 

契約年月日	   借入先	借入金額	償還期間	償還方法
平成元年11月27日	公庫	4,860,000円	−	    一括償還
平成2年2月19日	    公庫	12,300,000円	300月(25年)	割賦償還
 

上記の公庫からの借入金のうち
4,860,000円については、

公庫と本件契約を締結し、
当該契約が実行されるまでの
いわゆるつなぎ資金の性格を
有するものであり、

その償還方法も一括返済となっている。


したがって、
当該借入金は措置法第41条第1項に規定する「借入金又は債務の額」
(契約において償還期間が10年以上で割賦償還の方法で返済するもの)
に該当しない。


また、12,300,000円については、
平成2年2月19日に納税者と公庫との間に、
本件契約が締結された。


住宅取得等特別控除について、
措置法第41条第1項は、

その取得等の日から
6月以内に居住の用に供した場合において、

その者が当該住宅の取得等に係る借入金
又は債務の金額を有するとき、

当該居住の用に供した日の属する年以後5年間の各年のうち、
合計所得金額が30,000,000円以下である年については、

その年分の所得税の額から、
その年の12月31日における
一定の借入金又は債務の額の合計額の
1パーセントに相当する金額を
控除すると規定している。


上記で述べた措置法第41条の規定に
前記の事実を照らしてみると、

本件家屋を住宅の用に供したのは
平成元年であり、

また、措置法第41条の適用の対象となる
公庫からの借入金の確定日は、

本件契約の締結日である
平成2年2月19日であることから、

納税者の場合、
本件家屋について平成元年分から
住宅取得等特別控除を適用することはできない。


なお、公庫の融資実行日が
居住の用に供した日の翌年になる場合において、

住宅取得等特別控除の適用を認めるとする取扱いは、

居住の用に供した年に
措置法第41条の適用の対象となる借入金に対する
金銭消費貸借契約を締結したが、

融資実行日が翌年となる場合に限られ、

本件のように金銭消費貸借契約の締結が入居の翌年となる場合は、
これに該当しない。


以上の理由により、
納税者の平成元年分の還付すべき税額は0円となるから、
本件更正は適法である

と主張した。

────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ───────

どちらの主張が
正しいのでしょうか?


いきなり、裁決を見るのではなく
これはどういう判決になるか
すこし考えてみてください。


税務というと
決算書の数字や申告書をイメージするかもしれませんが、
そもそも税法に則った判断処理のこと
なのです。


その判断処理を間違えると
払う必要のないキャッシュが
会社から失われてしまう可能性があります。


この判断処理を
今まで間違っていた納税者の割合や
なんと7割以上(国税庁のHPより)


判断処理
大丈夫ですか?


本来の裁判判決は
難解で読むづらいものになっていますので、
読みやすいように多少
書き換えています。

────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ───────

【裁判官の裁決】、

租税特別措置法第41条第1項に規定する借入金とは、

その年12月31日における
現実の借入金の残高と解するのが相当であるところ、

納税者の場合、
本件金銭消費貸借契約が成立したのは、

本件家屋に居住することとなった年の翌年であるから、

当該居住することとなった年分中には
借入金債務は成立していないというべきである。


なお、本件家屋に居住することとなった年の12月31日までに、

公庫からの融資予約通知の受領、
公庫への融資基本約定書の差し入れと
融資予約金に係る保証料の支払があったとしても、

これらはいずれも
本件金銭消費貸借契約を締結するための
準備手続とみるのが相当であるから、

当該事実があることをもって
本件金銭消費貸借契約が
成立したものとみることはできない

とした。


「国税不服審判所 平成4年1月17日裁決裁決」


────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ───────

これは
納税者の
税法の読み間違いとしか
言いようがない
ものですね。


事実関係からすると
平成元年11月27日の4,860,000円の
借入金は一括償還で、

措置法第41条第1項に規定する「借入金又は債務の額」には
該当しません。


また、
金銭消費貸借契約の締結が入居の翌年となる場合にも

公庫の融資実行日が
居住の用に供した日の翌年になった場合ではないので、

住宅取得等特別控除の適用は
認められません。


当事者は
得てして
自分の都合の良いように

物事を考えてしまいがちです。


そんな時は
第三者の目や
専門家の知恵を
仰ぐようにしましょう。


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競走馬の売買に係る収益の計上の時期は、売買代金の受領日!?それとも引渡し日?【税務調査】

2019-07-24
納税者は、
牧畜業を営む同族会社であるが、

昭和63年11月1日から
平成元年10月31日までの
事業年度の

法人税の
青色の確定申告書に

所得金額を
84,939,831円、

課税留保金額を
12,524,000円と

納付すべき税額を
34,426,800円と

記載して、

法定申告期限までに
申告した。


納税者は、

本件事業年度について、

平成2年3月26日に

所得金額を
105,606,497円、

課税留保金額を
15,480,000円と

納付すべき税額を
43,402,600円と

記載した
修正申告書を提出した。


税務署は、

これに対し
平成2年4月25日付で、

所得金額を
125,713,122円、

課税留保金額を
18,356,000円と

納付すべき税額を
52,135,100円とする
更正と

過少申告加算税の額を
873,000円とする
賦課決定をした。


納税者は、
これらの処分を不服として、

平成2年6月6日に

争った

事案である。


────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ───────

【納税者】、

本件馬匹の売買契約は、

単なる
たな卸資産の売買契約ではなく、

幼馬を
1年数か月間にわたり
育成し、
訓練等を行い、

適格な競走馬として
完成して
引き渡すことを
約した請負契約であるから、

収益計上の時期の判定は

その役務の全部を
完了した日の
属する事業年度の

益金の額に算入した
納税者の計算は
正当である。


競走馬の売買契約は、

競走馬として
使用できる状態に完成して
引き渡せば
契約が履行されたものとし、

完成して引渡しができなければ
代わりの馬を渡すか
前受金を返金しなければならない
とするのが

業界一般の慣習であり、

納税者も継続して
この慣習に従っている、

競走馬の売買契約書に
記載される引渡期日は、

いわゆる目標期日にすぎない。


納税者は、

馬匹の売買に係る
収益計上基準に関して、

昭和57年5月7日付で
原処分に対し、

売買契約書に基づく
最終代金を受領した時に
馬匹の引渡しを完了したものとし、

この時をもって
収益計上時期とする旨を
記載した念書を提出しており、

以後継続して
これに基づく
会計処理を行っている。


納税者は、

昭和63年7月19日に
10枚の約束手形
(最終期日は昭和64年12月15日)
を受け取っているが、

これは
幼い本件馬匹を
育成訓練して
競走馬として
完成し引き渡すことの

請負代金の
前受金である。


納税者の経営方針としては、

馬匹の代金は
現金で受け取ることを
原則としているが、

本件の場合は
例外的に
約束手形
で受け取ったものである。


預託料は、
競走馬として完成し、

引き渡した後に
受領することが
できるものであるところ、

本件馬匹の預託料の請求開始日が
平成元年12月15日であることからも、

目的物である本件馬匹を引き渡したのは
平成元年12月15日であることは
明らかである。


上記のとおり、
本件馬匹の引渡しが
本件事業年度に行われた事実はないから、

納税者の所得金額、
課税留保金額と納付すべき税額は、

本件修正申告書に
記載したとおりであり、

本件更正は違法である

と主張した。



【税務署】、

本件馬匹の引渡しの時期についてみると、

本件売買契約書において
引渡日は
平成元年10月末日と定められ、

その後、
引渡日を変更した事実は
認められない。


本件売買代金の全額を
昭和63年7月19日に
約束手形で
受領している。


納税者は、
調教とトレーニングのため

C支場から
他の牧場に輸送する時を
引渡しとしているのが
通例であり、

本件馬匹についてのみ
輸送から
2か月を経過した日
(平成元年12月15日)を

引渡日とすべき
特段の事情は
認められない。


納税者は、
平成元年10月14日に行った
本件馬匹に係る
輸送費を
買主に請求していること


買主は、
本件馬匹を
その平成元年9月末の
たな卸資産に計上しており、

自己の所有と
認識していたことが
うかがえるなどを
考え併せると、


本件馬匹は
少なくとも
本件事業年度末までに、

納税者から
Aホースクラブに
引き渡されていたものと
いわざるを得ない。


したがって、
本件馬匹に係る
収益と原価等の額については

本件事業年度の
所得金額の計算上、

益金と損金の額に
算入されることとなる。


以上の結果、
納税者の本件事業年度の所得金額は、
125,713,122円となり、

これに伴い
課税留保金額は
18,356,000円と、

納付すべき税額は
52,135,100円となる。


これらの金額は
いずれも本件更正に係る金額と
同額であるから、

本件更正は適法である

と主張した。

────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ───────

どちらの主張が
正しいのでしょうか?


いきなり、裁決を見るのではなく
これはどういう判決になるか
すこし考えてみてください。


税務というと
決算書の数字や申告書をイメージするかもしれませんが、
そもそも税法に則った判断処理のこと
なのです。


その判断処理を間違えると
払う必要のないキャッシュが
会社から失われてしまう可能性があります。


この判断処理を
今まで間違っていた納税者の割合や
なんと7割以上(国税庁のHPより)


判断処理
大丈夫ですか?


本来の裁判判決は
難解で読むづらいものになっていますので、
読みやすいように多少
書き換えています。

────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ───────

【裁判官の裁決】、

たな卸資産である
競走馬の売買後も

引き続き
売主の管理の下に
飼育、調教等が
行われる場合において、

売主が
売買代金の全額を
受領した時を
当該競走馬の引渡しの時期とし、

この時をもって
収益を計上するものとして、
継続して

これに基づく
会計処理が行われる限り、

その収益計上基準は
業界の取引慣行に照らし

公正妥当なものと
認めるのが
相当である

とした。


「国税不服審判所 平成4年6月8日裁決」


────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ───────

収益と費用は
定められた会計基準に
則って
計上するのが
当たり前ですが、

業界の取引慣行を
継続して
適用している場合は

そちらが
優先されることが
多いです。


今回の場合も
事実はどうなのかといったことを

しっかりと
認識して

どちらを適用するか
判断することが
大切だ

ということを
教えてくれる
裁決です。


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夫と妻が2分の1ずつ共有する店舗のゲーム場から生じた所得は不動産所得!?【税務調査】

2019-07-23
納税者は、
納税者と納税者の夫A男が
共有する店舗において、

株式会社Bと
共同して
遊技場を経営し、

各年分の確定申告の
課税標準と税額の計算に当たって、

本件ゲーム場から得た所得を
事業所得として申告したところ、

税務署は、
当該所得は
納税者らの共有する店舗を
B社が利用した
対価としての
所得であり、

また、
納税者らが

本件ゲーム場に関して行った
役務の提供は

本件店舗の
維持管理のためのものにすぎないと
認定し、

本件ゲーム場に係る所得は
不動産所得であるとして

更正を行ったことに対して

争った

事案である。


────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ───────

【納税者】、

A男とB社の間に
締結した
本件ゲーム場の運営に関する契約は、

納税者らが
共同して
経営する遊技場において

B社が
その運営に協力する旨の契約で、

納税者らとB社の双方が
共同経営の認識の下に締結し、

双方が
本件契約に基づき
ゲーム場を運営している。


本件ゲーム場の運営に必要な
風俗営業等の規制と業務の適正化等に関する
法律上の許可は

複数名義で
得ることができないため、

B社が申請し許可を得ているが、
同許可は
いつでも納税者らのいずれかの名義に
変更することができる。


納税者らは、
本件契約の締結に伴い
取り交わした覚書事項に基づき、

A男が負担すべき
本件ゲーム場に従事する
従業員の給与を負担している。


納税者は、
毎週1回行う集金・分配時に、
経営者として、
収入金の収納計算と
分配に立ち会っている。


納税者は、
毎年1回開催されるゲーム機の展示会に出席し、

本件ゲーム場に
設置すべきゲーム機に
関する研究を行っている。


したがって、
納税者の得た本件ゲーム場に係る所得は、
事業所得に該当する。


以上のとおり、
各年分の更正は違法であり、

その全部を取り消すべきであるから、

これに伴い
各年分の過少申告加算税の賦課決定も
その全部を取り消すべきである

と主張した。



【税務署】、

不動産所得とは、
不動産、不動産の上に存する権利、
船舶又は航空機を

相手方の利用に供することにより
その対価として
受ける収益に係る
所得であるが、

相手方に
不動産等を利用させる場合においても、

当該不動産の維持管理のための
役務提供を
超える新たな役務提供が加わり、

むしろ
この新たな役務提供の対価が
主となって
受ける収益に係る所得は、

事業所得に該当する。


本件店舗の利用に関し、次の事実が認められる。

A 本件店舗は、納税者らが共有していること。

B 本件ゲーム場の経営に必要な
  風俗営業法上の許可の申請はB社が行い、
  B社が許可を得ていること。

C 本件ゲーム場に設置されているゲーム機は、
  全てB社の所有であること。

D 本件ゲーム場に設置されている
  ゲーム機のプログラムの決定、
  維持管理は
  B社が行っていること。
  また、ゲーム機が故障した場合の修理等は
  店長の権限で行い、
  その費用もB社が負担していること。

E 本件ゲーム場に従事している店長と他の従業員は
  いずれもB社との間に雇用契約があること。

F 納税者らの支出した開業資金は、
  本件店舗に係る
  内部設備や内部造作等の
  取得費用に充てられていること。

G 本件契約は、平成元年10月1日に解約され、
  新たに同日付で
  本件店舗に係る賃貸借契約が締結されているが、
  当該賃貸借契約締結の前後において、
  本件ゲーム場の業務内容、
  運営方針に全く変化がないこと。


以上の各事実からみると、
本件ゲーム場に係る所得は

納税者らの共有する店舗を
B社が利用した対価としての所得であり、

また、
納税者らが行った
本件ゲーム場に係る
役務の提供は

主として
本件店舗の維持管理のためのものであり、
本件ゲーム場を
経営するためのものとは
認められない。


したがって、
納税者の得た本件店舗に係る所得は

事業所得ではなく
不動産所得に該当する。


以上のとおり、
各年分の更正は適法であり、

かつ、
納税者には、
国税通則法第65条《過少申告加算税》第4項に規定する
正当な理由があるとは認められないから、

同条第1項の規定に基づいて
各年分の過少申告加算税を
賦課決定したものである

と主張した。

────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ───────

どちらの主張が
正しいのでしょうか?


いきなり、裁決を見るのではなく
これはどういう判決になるか
すこし考えてみてください。


税務というと
決算書の数字や申告書をイメージするかもしれませんが、
そもそも税法に則った判断処理のこと
なのです。


その判断処理を間違えると
払う必要のないキャッシュが
会社から失われてしまう可能性があります。


この判断処理を
今まで間違っていた納税者の割合や
なんと7割以上(国税庁のHPより)


判断処理
大丈夫ですか?


本来の裁判判決は
難解で読むづらいものになっていますので、
読みやすいように多少
書き換えています。

────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ───────

【裁判官の裁決】、

納税者と納税者の夫A男が
2分の1ずつ共有する店舗を
ゲーム場とし、

A男が
B社と
本件ゲーム場の運営に関する契約を締結して
本件ゲーム場から
生じた所得について、

本件契約によれば、
A男は
本件ゲーム場経営に対する
危険負担と責任負担のあることが認められること、

A男は、
本件ゲーム場に係る
収益享受の権利と費用負担の責任のあることが
認められること等から、

本件ゲーム場は
A男とB社とが共同経営していたものと
認めるのが相当であるから、

本件ゲーム場に係る所得は、
不動産所得ではなく、

事業所得に該当するというべきである。


更に、
A男は、
本件ゲーム場設置のゲーム機の選定、
変更につき承認を与えるなど本件ゲーム場の経営に
実質的に関与している等の事実からすると、

A男については、
本件ゲーム場の事業主と認めるのが
相当であるのに対し、

納税者は、
本件契約に基づき分配を受けた
収入金と経費の支出等の記録

並びに
本件ゲーム場内に設置されている
公衆電話に係る収入金の回収を行っているにすぎず、

本件ゲーム場の経営方針の決定に
支配的影響力を有しているとは
認められないから

本件ゲーム場の事業主ではなく、

A男の経営する事業の従事者とみるのが相当であり、

したがって、
本件ゲーム場に係る所得は、
A男に帰属するものというべきである

とした。


「国税不服審判所 平成4年3月11日裁決」


────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ───────

実質的に
B社が経営をしていても

危険負担と責任負担や
収益享受の権利と費用負担の責任がある場合には

A男が事業を営んでいると
みなされ

事業所得になる。


しかし、
店舗を
納税者と納税者の夫A男が
共有していたとしても

実質的に
経営に携わっていない場合は

納税者の所得には
ならないという

裁決になりました。


こういう判断は
実態はどうなのかということを
しっかりと
把握することが
大切です。


ご相談、ご不安なことが
ありましたら、
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税務署担当者の指導による申告書の間違いは「正当な理由」には当たらないのか!?【税務調査】

2019-07-22
納税者は、

平成元年4月12日に
死亡した
「被相続人」の
共同相続人の一人である。


その相続税について、

課税価格を120,886,000円、
納付すべき税額を18,003,900円と
記載した相続税の申告書を

法定申告期限までに
提出した。


その後、
納税者は、
平成3年6月7日に、

その相続税の課税価格を120,990,000円、
納付すべき税額を18,433,100円と
記載した
修正申告書を提出したところ、

税務署は、
同月26日付で
過少申告加算税の額を
21,000円とする賦課決定をした。


納税者は、
この処分を不服として、
平成3年7月22日に
異議申立てをしたところ、

異議審理庁は、
同年10月22日付で
棄却の異議決定を行った。


納税者は、
異議決定を経た後の
原処分になお不服があるとして、

平成3年11月21日に
審査請求をした

事案である。


────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ───────

【納税者】、

納税者は、
本件申告書を提出するに当たって、
3回ほどP税務署に赴き、

同署の職員に申告の相談を行い、
相談を担当した職員の指導に基づいて
本件申告書を作成の上、

税務署へ提出した。


その後、
税務署の調査を受けて、

相続開始日に払い出した預金が
申告漏れであったこと

と

R市S町34番2及び同所34番3の
農地の評価が
誤っていたことを
原因として、

本件修正申告書を
提出した。


ところが、
納税者は、
税務署から
過少申告加算税を
賦課されたので、

P税務署で
加算税に関する説明を受けたところ、

加算税は
罰金のようなものであると
言われた。


以上のとおり、

納税者は、
本件申告書を
相談担当職員の指導に基づいて
作成した上で
提出したにもかかわらず、

本件修正申告書を
提出したことに対して、

税務署が
過少申告加算税の
賦課決定を行ったことは、
違法である

と主張した。



【税務署】、

納税者は、

R市農業協同組合S支所の
被相続人名義の定期預金2口2,195,587円を
相続開始日の
平成元年4月12日に解約し、

葬式費用に充当したが、

当該解約金を
本件申告書に相続財産として
申告していなかったため、

現金として
同解約額を加えた。


納税者は、

本件申告書において、
田として申告していた

R市S町34番2と
同所34番3の
農地の現況が

畑であったことから、

畑としての評価額に
修正した。


上記の事実は、

本件申告書の提出後に行った
税務署の調査によって
判明したものであり、

相談担当職員は、
上記の事実を知らずに、

本件申告書の作成に関する
指導をしたものである。


期限内申告書が提出された場合において、

それに係る修正申告書の提出
又は更正があったときは、

国税通則法第65条《過少申告加算税》第1項の規定に基づき、

納付すべき税額に、
100分の10の割合を乗じて
計算した金額に
相当する

過少申告加算税を
課することとされている。


ただし、
通則法第65条第4項の規定では、

修正申告又は更正に基づき
納付すべき税額の計算の基礎となった
事実のうちに、

その計算の基礎と
されていなかったことについて
正当な理由があると
認められるものがある場合には、

納付すべき税額から
正当な理由があると
認められる事実に基づく
税額を
控除することとされている。


本件修正申告書の提出により
納付すべき税額の計算の基礎となった事実は、

前記のとおりであり、

その計算の基礎とされていなかったことについて
正当な理由があると
認められるものがある場合に
該当しない。 


したがって、
通則法第65条第1項の規定に基づいて
過少申告加算税を賦課したことは、

適法である

と主張した。

────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ───────

どちらの主張が
正しいのでしょうか?


いきなり、裁決を見るのではなく
これはどういう判決になるか
すこし考えてみてください。


税務というと
決算書の数字や申告書をイメージするかもしれませんが、
そもそも税法に則った判断処理のこと
なのです。


その判断処理を間違えると
払う必要のないキャッシュが
会社から失われてしまう可能性があります。


この判断処理を
今まで間違っていた納税者の割合や
なんと7割以上(国税庁のHPより)


判断処理
大丈夫ですか?


本来の裁判判決は
難解で読むづらいものになっていますので、
読みやすいように多少
書き換えています。

────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ───────

【裁判官の裁決】、

納税者は、

当初申告が
税務署の相談担当職員の指導に基づいて
作成されたものであるから
正当な理由があり、

過少申告加算税を
賦課すべきでないと
主張するが、

相談時点では
修正申告の原因となった事実を
担当職員が知り得る状況になく、

その後の調査によって
明らかになったものであるから、

「正当な理由」には当たらない。


したがって、
過少申告加算税を課するのが
相当である

とした。

「国税不服審判所 平成4年5月12日裁決」


────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ───────

税務署に相談に行って
その指導が
間違っていた。


こういうこと
実際にあります(^^;)


本当は
あってはならないことですが、
事実なのです。


では、
それによって
納税額が
変わった場合は

加算税が
課されるのか?


これも以前は
課されていたことが
多かったようです。


今は、
税務署の指導によって
間違った
ということを
立証できれば

加算税は
課されないでしょう。


ということは
その指導した人が誰で
いつ、
どんな質問をして
どんな回答をもらったから

こういう
申告書になった
ということを

残しておくことが
必要です。


それでも
税務署は
あくまで
一般的な状況から判断した
指導ですから

最後は
ご自分で判断してくださいという

対応にでますから
お気を付けください(^^;)


ご相談、ご不安なことが
ありましたら、
お気軽に
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滞納金に対して不動産の差押えと還付金の充当!?両方行うのは適法なのか?【税務調査】

2019-07-19
P税務署長から

昭和63年4月25日付で

国税通則法(以下「通則法」という。)
第43条《国税の徴収の所轄庁》第3項の規定により

徴収の引継ぎを受けた
○○国税局長は、

納税者が
P税務署長に

平成2年分の所得税の確定申告書を
提出したことによって
発生した
43,300円の還付金に対して、

通則法第56条《還付》第2項の規定により
同署長より還付の引継ぎを受けて、

平成3年5月15日で
本件還付金を、

納税者の
昭和61年6月11日相続開始に係る
相続税の申告分の滞納税額に
充当をした。


納税者は、

本件充当を
不服として

平成3年6月27日に
審査請求をした

事案である。


────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ───────

【納税者】、

税務署は、

本件滞納国税につき
滞納処分として

既に
平成元年10月12日付で
不動産の差押えをなして

国税債権を
確保しており、

更に
本件充当をすることは

重複処分となるから
違法である

と主張した。



【税務署】、

納税者は、

平成3年5月15日現在、

本件滞納国税
3,453,700円を
滞納していた。


一方、
納税者が
平成3年2月16日に
P税務署長に対して

平成2年分の
所得税の確定申告書を
提出したことにより、

本件還付金が
発生した。


このため、
税務署は、

平成3年4月19日に
P税務署長より
本件還付金について
還付の引継ぎを受け、

通則法第57条《充当》の規定に基づいて、

平成3年5月15日に
本件滞納国税に
充当したものであり、

本件充当は
何ら違法ではない

と主張した。

────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ───────

どちらの主張が
正しいのでしょうか?


いきなり、裁決を見るのではなく
これはどういう判決になるか
すこし考えてみてください。


税務というと
決算書の数字や申告書をイメージするかもしれませんが、
そもそも税法に則った判断処理のこと
なのです。


その判断処理を間違えると
払う必要のないキャッシュが
会社から失われてしまう可能性があります。


この判断処理を
今まで間違っていた納税者の割合や
なんと7割以上(国税庁のHPより)


判断処理
大丈夫ですか?


本来の裁判判決は
難解で読むづらいものになっていますので、
読みやすいように多少
書き換えています。

────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ───────

【裁判官の裁決】、

通則法第40条《滞納処分》の規定によると、

一定の期日までに
国税が完納されない場合は

滞納処分を行うと
定めている。


また、
国税徴収法第47条《差押の要件》の規定によると、

一定の期日までに
国税が完納されない場合は、

滞納者の国税に対して
その財産を
差し押さえなければならないと
定めている。


そして、
通則法第57条の規定によると、

還付金等がある場合において、

その還付を受けるべき者に対して
納付すべきこととなっている
国税があるときは、

通則法第56条第1項の規定による
還付に代えて、

還付金等を
その国税に
充当しなければならないと
定めている。


通則法第57条第1項による
還付金等の充当は、

上記のとおり、
同一の納税者に

還付金等と
納付すべきこととなっている国税とが

併存していることを
要件とするものである。


当審判所が
調査したところによれば、

納税者には
平成3年5月15日現在
税務署を
国税の徴収の所轄庁として

納付すべきこととなっている
本件滞納国税が
存在している。


たとえ本件差押えによって、
税務署が
既に
本件滞納国税に係る
国税債権の確保を
図っていたもので
あるとしても、

それにより
納税者の本件滞納国税が
完納された
というわけではない。


また、
本件充当は、

本件滞納国税につき
差押えがなされているかどうかには

かかわりなく
行われるものであり、

かつ、
本件差押えとは
別個の規定に基づく
内容を異にしたものであるから、

これを
重複処分で
違法である
ということはできない。


したがって、
税務署が

本件還付金を
本件滞納国税に充当した
本件充当は

適法であり、

納税者の主張には
理由がない

とした。

「国税不服審判所 平成4年2月24日裁決」

────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ───────

滞納金には

もし、それに充当できる
還付金などが
あった場合、

税務署が
上記の
権限で

自動的に
補てん
することが
できます。


なので、
補てんされた場合は、

補てんしますね

という
連絡なしに

補てん後に、
補てんしました

という通知が
後から
送られてきます。


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使用人兼務役員に対して支給した賞与は損金算入?損金不算入!?【税務調査】

2019-07-18
納税者は、

取締役Aに対して
支払った賞与は、

常時使用人としての
職務に対するものであり、

損金算入されるべきと
主張したが、


課税庁は、

その会社の出資持分を
有していること等から、

使用人兼務役員には
該当せず、

その賞与相当額は
損金不算入である

として争われた

事案である。


────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ───────

【納税者】、

Aを
取締役としたのは、

Aを
会社の経営に
従事させるためではなく、

肩書きが
必要であったために、

Aを
設立以来

役員に
就任させていた。


出資の持分の判定は、

税務署に
提出している
関係書類の記載にかかわらず、

実質上の資本金200万は、

代表取締役甲が
個人で所有していた
車両等を
現物出資したものであって、

甲が
出資のすべてを
所有しており、

設立後においても、
Aは
出資持分の譲渡や
贈与を
受けたことはなく、

Aは、
名義上
出資者となっている
にすぎない。


取締役Aは、

班長という
納税者の使用人としての
職制上の地位を
有し、

Aの仕事の内容は、

他の班長と同様
現場作業に従事しているほか、

従業員の送迎、
休日の機械の整備や
機械の運転等を
行っており、

使用人としての
職務に
従事している。


税務署は、

甲の出張が多いことから、

甲の不在中は
Aが代行して
経営に従事していると
主張するが、

甲の出張の多くは
現場の状況視察と
指揮監督等の
ためのものであり、

関係団体のための
不在は

年に6日間程度である。


また、
納税者の業務の内容は、

主として
直轄請負であり、

現場には
同社の監督員が
立ち会い、

その指示に従って
納税者の使用人が
作業をしているので、

経営者が
不在でも

何ら経営に
支障をきたすことはない。


したがって、
税務署の主張は
的を得ていない

と主張した。



【税務署】、

取締役Aは、

使用人兼務役員と
されない役員に
該当するから、

賞与の額を
損金の額に
算入することはできない。


甲の弟であるAが、

法人設立時から
50万円の出資を
所有する
社員であり、

かつ、
取締役に
就任していることは、

納税者が
税務署に提出している
法人設立届出書、

同添付書類

並びに
納税者の昭和52年10月11日から
昭和53年9月30日までの
事業年度分の
法人税確定申告書
(別表二のⅡ「同族会社の判定に関する明細書」)

に明記されていることから
明らかである。


上記で述べたとおり、

Aが
納税者の資本金200万円のうち

50万円の出資を
所有していることから、

Aは
法人税法施行令71条1項4号に
規定する
要件の
すべてを満たしている

役員である。


納税者は、

Aを
使用人としての
職務を有する
役員であると
主張するが、

Aは
各工事現場の班長を
指揮監督する
立場にあって、

Aの職務の内容は
他の使用人の職務の内容と
同質のものとは
認められないことから、

Aは
使用人としての
職務を有する
役員ではない。


納税者の
昭和56年9月期分の
法人税確定申告書に
添付されている

損益計算書の
旅費交通費から

甲の出張日数を
換算すると、

納税者の事業日数の
過半数は

甲が
出張で不在となり、

加えて、
甲は
他法人の役員を
兼ねているから、

この役職のため
出張日数が
さらに増加することとなり、

多数の工事現場と
労務者を
抱えた

特殊な技術・労務提供の
事業内容と
経営規模からみても、

甲のみが
経営に従事しているとすることには
合理性がない。


したがって、
Aは
納税者の
経営に
従事していたと

認めるのが
相当である

と主張した。


────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ───────

どちらの主張が
正しいのでしょうか?


いきなり、裁決を見るのではなく
これはどういう判決になるか
すこし考えてみてください。


税務というと
決算書の数字や申告書をイメージするかもしれませんが、
そもそも税法に則った判断処理のこと
なのです。


その判断処理を間違えると
払う必要のないキャッシュが
会社から失われてしまう可能性があります。


この判断処理を
今まで間違っていた納税者の割合や
なんと7割以上(国税庁のHPより)


判断処理
大丈夫ですか?


本来の裁判判決は
難解で読むづらいものになっていますので、
読みやすいように多少
書き換えています。

────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ───────

【裁判官の裁決】、

設立時の資本金200万円について、

甲は、
Aが現金で払い込んだ事実はなく、

甲が
個人で所有していた
車両、器具、備品等を

現物出資して
充当したと
答述している。


また、
納税者の顧問税理士は、

納税者の資本金200万円は
現金により
払い込まれたこととして

納税者の
会計帳簿の記帳を
開始し、

昭和53年9月30日に

甲が
個人で所有していた
車両4台を
購入して、

この未払金2,926,000円のうち
1,048,200円と、
備品、消耗品等を
甲から購入した
代金951,800円とを
合わせて

200万円を
現金で
支払ったことにして

記帳開始時に
過大計上した
現金を
消去したもので、

実質的に
甲が
これらの資産をもって

資本金に
充てたものである
と答述している。


前記の事実によれば、
出資割合の状況から

Aは、
「使用人兼務役員とされない役員」
に形式的には
該当するものと
認められるが、

上記各事実によれば、
設立に際し
甲の所有資産をもって

納税者の資本金200万円の
全額に
充てたことが
認められ、

Aが
設立時に
出資金の払込みをした
事実が認められない。


また、
Aが
設立後において
出資持分を
取得した事実も
認められない。


したがって、
Aは、
実質的に
納税者の出資を所有していたことがないものと
認められるから

「使用人兼務役員とされない役員」
に該当しないものと

認めるのが
相当である。


元従業員等の答述と

納税者が保存している
各事業年度の
使用人の作業内容を
記載している
日報によれば、

Aは、
納税者の使用人としての
職制上の地位である
班長として
常時現場作業に
従事しているほか、

冬期間は
納税者の事業の一部の作業に
従事している

事実が
認められる。


以上のとおり、
Aは、
使用人としての
職務を有する
役員に該当し、

Aに支給した
本件賞与の額は
各事業年度の
損金の額に
算入するのが
相当である

とした。

「国税不服審判所 昭和58年10月28日裁決」

────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ───────

役員であるか
どうかの判断として

「経営に従事」しているか
どうかが
問われます。


「経営に従事」しているか
どうかは

次のようなことに
携わっているか
どうかで
判断します。


1、重要な取引(売上、仕入)の計画、決定

2、資金調達、資金計画

3、従業員の採用・解雇や給与・賞与等の決定

4、大規模な設備投資の計画・決定


使用人兼務役員が
使用人であるということを
立証するためには

職務内容を
組織図、業務日誌、日報等で
明確にしておくことが
大切です。


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