6月, 2019年

債務免除通知後に通知を撤回した場合、債務免除はなかったことにされる!?【税務調査】

2019-06-28
【納税者】、

債務者から
債務免除を受けると、

3.000万円余の
納税義務が発生し、

その納付のために
唯一の財産である
土地を売却して
解散することになる。


納税者は、
債務免除通知後も、
債権者に対し、

債務返済の意思があることを
明らかにして、

貸借対照表上も、
仮受金として
計上し続けている。


債権者のした
債権放棄は、

専ら貸倒損失として
債権額を
損金に計上する
目的で
行われたものであって、

私法上の効果の発生を
意図したものではない。


実際に、
債権者は、
債務放棄額の
損金計上が認められず、

法人税の更正処分が
されたので、
債務免除の効力は
発生していない。


債権者は、
平成17年4月11日付けで
「債権放棄通知書の撤回について」
と題する
書面を
納税者に送付している。


そこには、
債権者が
貸倒損失を計上するために
本件通知を
送付したものであるが、

錯誤によることが明らかとなり、
原告に迷惑をかけたので、
本件通知を
撤回する旨が
記載されている。


債権者の
本件立替金債権に係る
貸倒損失計上を
否認して、

納税者に対して
上記債権につき
債務免除益を認めて、

これに課税を行うことは
二重課税であり、

損害賠償請求権の
益金算入は
違法である

と主張した。

────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ───────

どちらの主張が
正しいのでしょうか?


いきなり、裁決を見るのではなく
これはどういう判決になるか
すこし考えてみてください。


税務というと
決算書の数字や申告書をイメージするかもしれませんが、
そもそも税法に則った判断処理のこと
なのです。


その判断処理を間違えると
払う必要のないキャッシュが
会社から失われてしまう可能性があります。


この判断処理を
今まで間違っていた納税者の割合や
なんと7割以上(国税庁のHPより)


判断処理
大丈夫ですか?


本来の裁判判決は
難解で読むづらいものになっていますので、
読みやすいように多少
書き換えています。

────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ───────

【裁判官の裁決】、
 
債務免除益については、

債権者が
その意思表示を
受けた時点で
その効力が
発生するものであるから、

その時点を
基準にして
免除された債権額を
益金に
計上すべきである。


債権者のした
債権放棄は、

専ら貸倒損失として
債権額を
損金に計上する
目的で
行われたもので
あっても

貸倒損失への計上が
税務署に認められなければ
取り消すといった

納税者の主張は
採用できない。

  
本件通知の書面には、
債権者が
平成13年2月21日をもって
納税者に対する債権を
放棄した旨が
記載されており、

また、
債権者の取締役会(平成13年2月5日開催)の
議事録においても、

納税者に対する
立替金が回収不能であり、

今期中に
全額損金処理する旨が
記載されている。


このことからすれば、
債権免除の効力は、
本件通知が
納税者に到着した時点に
生じたと
いうべきである。


平成17年4月11日付けの
「債権放棄通知書の撤回について」
と題する通知が
されたからといって、

いったん発生した
益金が
消滅するわけではない。

 
債権者の貸倒損失計上が
税務上是認されるかどうかということと、

納税者が債務免除を受けたことによる
利益に対する課税とは

別個の問題であり、

二重課税にはならない

とした。

「東京高等裁判所 平成20年3月25日裁決」

────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ───────

長期間支払いをしていない
債務は

時効等によって
収入に計上されるべきと

税務調査時に

指摘、指導されることが
多いです。


債務免除益になると
多額の法人税等が
発生する可能性が
あります。

気をつけてください。


また、債務免除を行う際には
口頭ではなく

株主総会や取締役会の議事録を
作成して、

相手に
「債務免除の通知」
を行って

しっかりと
証拠書類として
ください。


そうしないと
後から証拠がないとか
証明してくれとか
言われることになります。


ご相談、ご不安なことが
ありましたら、
お気軽に
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有料老人ホームの「入居一時金」はいつ益金として計上するの!?【税務調査】

2019-06-21
納税者は、
「介護専用型有料老人ホーム」
を営む法人である。


契約締結時に受け取る
「入居一時金」について、

契約条項から
その期間の契約満了
又は契約終了の時に
返還義務が免除され、

その時に
益金計上すべきものとして、

預り金として
経理処理していた。

────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ───────

【納税者】、

有料老人ホームに
入居する際に
取り交わされる
入居契約書には、

入居者の責めに
帰さない事由により
契約が解除されたときは、

本件入居一時金は
常に返還すべきものとされており、


入居者の責めに帰さない事由は、

本件入居者が
入居時から

契約終了時までの間、
常に存在しているものである。


このことからすれば、
請求人には
本件入居契約終了
又は解除までの間、

常に
本件入居一時金の返還業務が
存在しているのであり、

一定の条件が生じた時に
初めて返還業務が
免除されるというのが、

当事者間の
真正な合意内容である。


「入居者の責に帰さない事由」とは、

入居時には、
正常な意思能力を持っていた
入居者が、

その後痴呆等による暴力行為、
器物損壊行為等をするなど、

本件施設の運営に
支障を来すような場合などを
意味する。


このような場合は、
入居者に責任能力がなく、
入居者の責めに帰さない事由に
該当することから、

入居一時金を返還して
退去を求めることになる。


上記のような
入居者の責めに帰さない事由は、

本件入居者の
各人について、

入居時から
契約終了時までの間、

常に存在しているのであって、

これを新たな事由の発生によって
生ずるものとする
税務署の主張は
恣意的な解釈によるものである。


また、本件入居一時金は、
返還される場合を除き、

いずれは益金の額に
算入されることになり、

最終的に課税対象となり、

本件入居契約終了時に
益金の額に算入する方法は、
相当な会計処理である

と主張した。



【税務署】、

本件入居契約書には、

①本件入居者の契約違反により
 契約が解除されたことによる契約満了の場合、

②本件入居者の任意により
 契約が解除されたことによる契約満了の場合、

③本件入居者の死亡による
 契約満了の場合のいずれの場合

においても、
請求人は
本件入居一時金の返還義務を
免除される旨
定められている。


本件入居者が
本件施設に入居した時点において、

請求人には
本件入居一時金の
返還不要が
確定していると認められる。


当事者の合意に基づき
締結された
本件入居契約書の条項によれば、

請求人が
本件入居者から
預かった
本件入居一時金は、

本件入居者が
本件施設に入居した日において
返還を要しないことが
確定しているものと認められ、

確定収入となることから、
当該入居日の属する
事業年度の益金の額に
算入すべきものである。


なお、本件入居契約書には、
本件入居者の責めに帰さない事由による
契約解除の場合
又は請求人の都合による
契約解除の場合には、

請求人は、
本件入居一時金を
全額返還する旨
定められているが、

これは、
当該各事由が発生した時に
初めて請求人に
本件入居一時金の
返還義務が生じるものであり、

本件入居者が
本件施設に入居した時点で
発生しているものではないから、

この条項は、
本件入居一時金の
収益の計上時期に
影響を与えるものではない

と主張した。

────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ───────

どちらの主張が
正しいのでしょうか?


いきなり、裁決を見るのではなく
これはどういう判決になるか
すこし考えてみてください。


税務というと
決算書の数字や申告書をイメージするかもしれませんが、
そもそも税法に則った判断処理のこと
なのです。


その判断処理を間違えると
払う必要のないキャッシュが
会社から失われてしまう可能性があります。


この判断処理を
今まで間違っていた納税者の割合や
なんと7割以上(国税庁のHPより)


判断処理
大丈夫ですか?


本来の裁判判決は
難解で読むづらいものになっていますので、
読みやすいように多少
書き換えています。

────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ───────

【裁判官の裁決】、

納税者の提出資料と
納税者代表者の答術
並びに当審判所の調査の結果によれば、

本件入居一時金は、

入居者が負担する
月額利用料では賄いきれない

本件施設の維持管理費と
運営費用の一部に
充当することを目的として、

納税者が
契約締結時に

本件入居者から
一括して収受する金銭であり、

本件入居者が
終身にわたって

介護を受けるための
権利を得るために

授受されるものであることが

認められる。


そして、
本件入居一時金は、

入居時に別途収受する
保証金と異なり、

将来発生する
入居者の債務を
担保する性質のものではなく、

納税者において
特定保管しておく
義務を負うものでもない。


実際、
本件入居一時金は、
施設運営のための
運転資金に
充てられていることも
認められる。


本件入居一時金の
返還義務については、

「本件入居者の責めに帰さない事由
あるいは
納税者の都合により
本件入居契約が
解除された場合」

に生ずるものと
されており、

「本件入居契約が
満了又は終了するまでは、

納税者が
本件入居一時金を
最終的に取得し得ることが
確定したということは
できない。」


しかしながら、
本件入居者に
当該各事由が起こり得るとしても、

納税者の意向によらないところの
本件入居者の
責めに帰さない事由が
実際に起こり得るか否かは

入居時においては
全く不確定なものであり、

本件入居者の責めに帰さない事由により
納税者が収受している
本件入居一時金の
利益を失うに至るというのは

単なる抽象的・未必的可能性である
にすぎないと
認められる。


そうすると、
本件入居一時金の
返還義務が生ずる場合があることは
認められるものの、

少なくとも
納税者が
本件入居契約上の債務を
履行する限りは、

本件入居契約が
満了又は終了するかを問わず、

本件入居一時金返還義務を
免除されるものであるから、

納税者は、
本件入居契約を締結し、

本件入居一時金を
収受したときにおいて、

当該入居一時金相当額の金員を
有効に取得し、

経済的利益を得るものと
認められる。


また、
納税者が
本件入居契約に基づいて
本件入居一時金を
本件入居者から
収受した時点において、

納税者は、
当該入居一時金を
自己の所有として
自由に利用処分することができ、

有効に取得していることから、

その取得の最終確定を
待つまでもなく、
当該入居一時金については、

その収受した日の属する
事業年度の
益金の額に
算入すべきもの

とした。

「国税不服審判所 平成13年12月18日裁決」

────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ───────

この事案は
有料老人ホームの
入居一時金の

益金計上時期について
争った
事案です。


不動産賃貸契約において
「敷金」「預り保証金」等の
名称であっても

賃貸人による
償却が可能であったり

返還が不要であったりすると
今回のように
一時金を
受け取った時点で

益金に計上しなければ
いけません。


契約条項の確認は
重要です。


「敷金」「預り保証金」であっても
期間の経過
その他賃貸借契約等の
終了前において

一定の事由の発生により
返還しないこととなる
部分の金額は

その返還しないこととなった
日の属する
事業年度の益金に
なりますので、

ご注意ください。


ご相談、ご不安なことが
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外れ馬券は「経費」として認められない!?【税務調査】

2019-06-20
本日は
昨日、判決の出た
事案について

解説したいと
思います。


外れ馬券の購入費をめぐっては、

最高裁が今年3月、
大阪市の元会社員の
馬券購入について

「長期間、網羅的な購入で経済活動の実態がある」

として経費と認めた。


しかし、昨日の判決では
外れ馬券は「経費」と認められない
となった。


いったい
どちらが正しいのでしょうか?


それでは
本題です。

〜ここから〜

本件は、
競馬で
5億円以上の利益を得た納税者が、

外れ馬券が経費と認められず、

約1億9430万円の
追徴課税を受けたことを
不服とし、

国に対し
課税処分の取り消しを求めた。


納税者は
2005〜10年、

約72億円分の馬券を
インターネットなどを通じ購入、

約78億円の払戻金を受けて

約5億7000万円の
利益を上げていた。


────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ───────

【納税者】は、

購入期間や規模も
最高裁判決の事例と
同等かそれ以上で、

大量に機械的に
馬券を購入しており、

投資の性質がある。


独自のノウハウに基づき、
日本中央競馬会(JRA)主催の
ほぼ全てのレースで

数百万円から
数千万円の馬券を
継続的に購入していたのだから、

払戻金は「雑所得」にあたり

外れ馬券代も
経費になる

と主張した。



【税務署】は、

国税庁通達に基づき

納税者の払戻金の収入は
「一時所得」にあたり

当たり馬券の購入費しか
経費算入できない

と主張した。

────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ───────

どちらの主張が
正しいのでしょうか?


いきなり、裁決を見るのではなく
これはどういう判決になるか
すこし考えてみてください。


税務というと
決算書の数字や申告書をイメージするかもしれませんが、
そもそも税法に則った判断処理のこと
なのです。


その判断処理を間違えると
払う必要のないキャッシュが
会社から失われてしまう可能性があります。


この判断処理を
今まで間違っていた納税者の割合や
なんと7割以上(国税庁のHPより)


判断処理
大丈夫ですか?


本来の裁判判決は
難解で読むづらいものになっていますので、
読みやすいように多少
書き換えています。

────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ───────

【裁判官の裁決】は、

納税者は

金額は多額だが、
レースの結果を
個別に判断しており、

一体の経済活動とは
言えない。


機械的に
購入していたとまでは
言えず、

一般的な愛好家と
質的に
大きな差はない。


したがって、
払戻金は
偶発的に生じた
「一時所得」に該当し、

外れ馬券の購入費は
経費として
認めない

とした。

「東京地裁 平成27年5月14日裁決」

────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ───────

3月の最高裁では
外れ馬券は
経費として
認められ、

昨日の東京地裁では
外れ馬券は
経費として
認められない。


果たして
何が違うのでしょうか?


それでは
解説していきますね。


最高裁では
予想ソフトを使って

長期間、機械的に
馬券を大量購入した
場合は、

「一体の経済活動にあたる」として、

外れ馬券も経費と
認める

としました。



昨日の東京地裁は、
「今回のケースではレースの結果を予想し
 個別に判断しており、
 一体の経済活動とは言えない」
と判断し、

一般的な競馬愛好家による
馬券の購入と
大きな差はない

としました。


東京地裁は

「どのように馬券を買うか
 個別に判断しており、

 また、購入履歴などが
 保存されていないため

 機械的に購入したことを
 示す資料もない」

と指摘し、


最高裁が示した

「機械的、網羅的な購入」

とは認められないと
判断しました。


つまり、違いは
コンピュータを使っているか
どうかが
大きな違い
ということです。


それにより
機械的な購入になるのかどうかを
判断した。


これに関しては
いかがなものでしょう?


デイトレだって
コンピュータを使う人もいれば

自分の経験や勘で
やる人もいます。


ただ、
レースごとの購入資料がないと
いうのは

実際に
いついくら購入したのか
という証明が
できないという点では

今回の事案は
厳しい状況にある
と言えるかもしれません。


わたし個人的には
そもそも競馬自体が
ギャンブルとしての
娯楽なので、

これを事業として
判断した

最高裁の判決自体に
疑問を
感じますが、

今回の裁判は
控訴するそうなので

どうなるのか
見守っていきたいと
思います。


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不動産仲介の報酬請求権は、いつ収益が確定されるのか!?【税務調査】

2019-06-19
不動産仲介業者の納税者と
依頼者とで

建物の売却に関する
仲介契約の販売報酬を

販売全戸数契約完了
または
売主と関係各社が
販売完了と認めた時に

支払うと
定めた。


その受託業務の範囲において

売買契約の際の立会い、
事務手続一切の業務、
登記事務、
登記立会い等を

含むことが
契約上明らかにされており、

かつ、
当事者間において
代金の回収と
担保権の設定登記事務をも
含むことが
了解されているときは、

いつ収益を確定するのが
正しいのかを
争った
事案である。

────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ───────

【納税者】、

納税者のような販売を
委託される
中間業者の業務は、

売買契約を
成立させるだけでなく、

中間金の請求、
その入金、
登記申請、
銀行担保の設定、
銀行担保の登記残金の回収等

すべての事務を
完了させなければ

売主(施主)から
委託された業務を

完了したことには
ならない。


したがって
決算時点に
残金の一部が
未回収であり、

担保設定登記も
未完了である
当事業年度中に、

本件仲介手数料の
請求権が
確定したとして

取り扱うことは
妥当ではない

と主張した。



【税務署】、

納税者と
A(売主)との間で締結した
「Bマンション」分譲契約に基づく
仲介手数料の請求権は

当該分譲住宅の
売買契約が締結された
当事業年度に
確定したものである。


A(売主)と
納税者との間で締結した
「Bマンション分譲販売契約書」には、

「販売報酬は販売全戸数契約完了
 または甲(売主)と関係各社が
 販売完了と認めた時、

 甲は乙(請求人)に
 金1.000.000円を
 支払うこととする。」

と記載され、

納税者が
主張するように

譲渡代金の
全額回収を
条件とするものでは
ないから

全戸数の
売買契約締結完了の時点をもって、

仲介手数料についての権利が
確定しているため、

その確定した事業年度において
収益計上すべきである

と主張した。

────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ───────

どちらの主張が
正しいのでしょうか?


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────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ───────

【裁判官の裁決】、

納税者と
Aとの間に締結された
「Bマンション分譲契約書」によれば、

納税者は
Aのために
同人のマンション分譲販売につき
宣伝、
現地案内等
の業務を代行するほか、

A(売主)と買主との
売買契約の際の立会い、
事務手続一切の業務、
登記事務、
登記立会い等

を行なうことに
なっている。


販売報酬については、
販売全戸数契約完了

または甲(売主)と関係各社が
販売完了と認めた時、

甲は乙(納税者)に
金1.000.000円を
支払うこととされている。


上記「契約業務」については、
当期末において
分譲代金8戸数24.024.000円の
未回収があり、

また担保設定登記7件が
未完了である。


「販売全戸数契約完了」とは
単に売買契約の締結のみを
意味するものでなく、

同契約書に
契約業務として
掲げられた内容の
すべてについての
完了を
意味するものと

解することが
相当と認められ、

このことについては
契約当事者のAも

「売買契約のみならず
 代金の回収および登記等
 一切の手続きの完了を意味する。」

と証言している。


分譲代金の回収、
担保設定完了、
販売報酬(仲介手数料)の支払は

いずれも翌事業年度において
行なわれている。


以上の事実を総合して
判断すると、

本件仲介手数料の請求権は
翌期において
確定したものと
認められる

とした。

「国税不服審判所 昭和47年6月22日裁決」

────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ───────

不動産仲介業の収益は
仲介・あっせんの役務提供が完了し
報酬の確定した時に
計上するのが
原則です。


しかし、
売買代金の決済、
物件の引渡しをもって
役務の提供が
完了するという
見方もあります。


個別の契約内容を
よく確認して

自社の収益計上基準を
明確にして

毎期継続して
その基準にそって
計上していくことが
重要です。


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税務調査における交渉術とは!?【税務調査】

2019-06-18
税務調査において

交渉は
非常に

いえ、

一番大事です。


これによって
追徴税が

発生するかどうか

金額が多くなるか少なくなるかが

決まります。


本日は
そんな税務調査における
交渉術について

お伝えしますね。

────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ───────

先週お話した
役員賞与を
認めないための

交渉術ですが、

こんな感じになります。


〜ここから〜


税務調査官(税) お金がなくなったのは、
社長の監督義務が
果たされていなかった
からですよね。

その分に対しては
社長への役員賞与となります。


中島(中) いや、お金がなくなったのは
従業員が不正をしたからだと
申し上げているじゃないですか。


(税) それを証明できるのですか?


(中) 従業員が
口頭で言っている以外ないですが。

では逆に
役員賞与だというのであれば

社長が
そのお金を
受け取ったと
言うのですか?


(税) そうは言っていません。
実際にお金が
なくなっているので、

それは
社長がしっかりと
監督していなかったことが
原因ではないのですか?


(中) 社長がずっと
レジに張り付いているなんて
現実的に不可能ですし、

お金の取り扱いは
従業員も
行います。


それをお金がなくなったのは
社長の監督不行で

その分に対して

役員賞与に
するなんて

話が飛びすぎていませんか?


(税) 事実、会社のお金が
なくなっているので、

社長がその分を責任をとって
役員賞与という形に
してもらえば、

税務調査も
終わりにしますから。


(中) お金を受け取ってもいないのに
責任をとって
役員賞与というのは
意味がわかりません。

本来、賞与とは
何らかの経済的利益を
受け取ったときに

発生するものですよね。

今回、
社長は損こそしていても

利益なんて
受け取っていません。

納得がいかないので、
絶対に認めません。

どうしても
そう処理したいのであれば

更生をしてください。

こちらは
修正申告に
応じるつもりはありません。


〜ここまで〜


結果、役員賞与には
されませんでした。


実は、この役員賞与を
認めてしまうと
重加算税の対象に
なるところでした。


重加算税の対象になっても
追徴税が
少額のため
罰金は
発生しませんでしたが、

重加算税になると
税務調査の報告書に
その旨が
記載され、

次からの
税務調査の
要調査対象となります。


このあたりも
しっかりと認識して
税務調査にあたらないと


「重加算税になっても
 追加の税金
 発生しないんで
 結果、変わらないじゃないですか

 ですから、
 これで終わりにしましょう」

と誘惑してきます。


それに対して
中島は

「だったら
 結果が変わらないんでしたら、

 重加算税にする意味がないので
 重加算税を取り下げてください」

と交渉しました。


でも、調査官は
絶対に引きません。


じつは、
重加算税を取ると
個人もしくは課の
成績になるのです。


だから、
追加の税金が
発生しなくても

重加算税を
取りに行きたいのです。


国税庁の統計によると
納税されている
税金のうち

法人税だけでも
14.3%が
加算税によるもの
だそうです。


こんなに
間違いや不正が
あると
思いますか?


この数字は
上記のような
交渉をすることなく

調査官の
主張に折れたことにより

支払われた
ものも
多くあると
思います。


納得のいかない
税務調査官の
主張には

しっかりとした
論理と税法に則って

主張してください。


ご相談、ご不安なことが
ありましたら、
お気軽に
中島税理士・行政書士事務所まで
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役員賞与は認めるな!?【税務調査】

2019-06-14
本日は
いつもと趣向を変えて

最近、税務調査に立ち会って
感じる
税務調査官の
対応について

中島個人の見解を
お話したいと思います。


通常
多くの経営者は
税務調査に
立ち会う機会なんて

そう何度もないですよね。


でも、
税理士は
1年のうちに

何度も
立ち会うことが
あります。


そんな
税理士としての立場から
お伝えしますね。

────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ───────


『なにかと役員賞与を取りたがる』


いきなり
結論です。


ここ最近
立ち会った税務調査において

「これは社長の賞与になりますね」
「これは社長の認定賞与ということで終わりにしませんか」

とよく言われます。


本来
賞与とは

何らかの経済的利益を
受けたときに
初めて

成立します。


にもかかわらず、

「これは
 社長の責任ということで
 役員賞与になります。」

「これは
 経費として認められないので
 役員賞与になります。」

と言ってきます。


ミスがあったら
社長の責任

従業員が
トラブルを起こしたら
社長の責任

経費として
認められなければ
社長のせい


「その分は
 社長の役員賞与になります。

 これを認めたら
 税務調査は終わりにします。」


これで
税務調査を
終わりにするという
手もあります。


しかし、
得てもいない
役員賞与を

認めるべきでは
ありません。


何かあったら
社長の責任で

役員賞与になるんだったら

経営者になんか
なる人は
いなくなります。


絶対に
認めるべきではありません。


その理由は3つあります。


1、役員賞与は
 税金を計算するときに
 経費になりません。

 ですので、
 他の経費と違い
 法人税の追徴が
 発生します。


2、役員賞与にすると
 所得税、住民税が
 追徴になります。


3、役員のミスによる
 役員賞与を認めると
 重加算税の
 対象になることがあります。


役員賞与は
絶対に認めるべきでは
ないのです。


しかし、
多くの税務調査で

役員賞与を
認めて
終わっている
ケースが
多いのが

現実のようです。


その理由は

税務調査を早く終わらせたい

どっちにしても経費になるんでしょ

などと
安易に
考えている

経営者や税理士が
多いのが
実情です。


得てもいない
経済的利益に対しては

絶対に
認めるべきではありません。


なぜなら
税務調査は

調査報告書というものが
書類として

税務署に
残されます。


そこで
こういった事象を
役員賞与として
認めさせた

という報告が
残っていると

次回の税務調査でも
同じように
役員賞与を
認めさせられ、

また、追徴税や罰金を
払わされます。


では、どう交渉したら
役員賞与を
否認できるのか


来週のメルマガで
お伝えしますね。


楽しみに
待っていてください。


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存在しない建物に関する売買契約の仲介手数料を益金の額とすべきか!?【税務調査】

2019-06-13
納税者は

不動産仲介業を営む同族会社であり、

昭和64年1月1日から
平成元年12月31日までの
事業年度の確定申告に対し、

争った

裁判である。


税務署が更正した経緯は、
次のとおりである。

①納税者は、

平成元年1月10日に
A社株式会社との間で、

A社が所有する
土地及びその土地の上に

平成2年3月30日に
竣工を予定している
建物に関する
売買の専任媒介契約を

締結した。


②A社と
○○国に本店を有する株式会社B社は、

平成元年7月31日に
本件建物の建築請負契約と
本件土地の売買予約
又は停止条件付売買と
解すべき契約を

納税者の媒介により締結し、

同日、
「不動産売買契約書」と
題する契約書を

作成した。


③納税者は、

本件専任媒介契約に基づき
A社から、

平成元年8月7日に
仲介手数料総額
24.000.000円の半額に当たる
12.000.000円を受領し、

本件事業年度において
これを前受金として

経理した。


④ところが、
税務署は、

本件受取手数料(12.000.000円)を
本件事業年度の
益金の額に算入すると

更正をした。

────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ───────

【納税者】、

本件不動産売買契約は
本件契約書による
契約締結の事実をもって、

本件専任媒介契約の対象となる
売買契約が成立し、

納税者の媒介に係る
役務の提供が
完了しているとはいえない。


また、
法人税基本通達2-1-11
(不動産の仲介あっせん報酬の帰属の時期)
に定める
「売買等の契約の効力」が
発生しているとは
いえない。


①売買の対象となった
 土地及び建物のうち、
 建物は建築予定のものであって
 いまだ存在しないから、
 この部分は売買契約の効力が有効に
 成立しない。


②建物予定の建物については、
 売買契約となっているが、
 請負契約と
 解すべきである。


③将来、
 建物が完成した場合に
 本契約を成立させるという
 売買予約又は建物完成を
 停止条件とする
 停止条件付売買契約と
 みるべきでる。


つまり、
媒介に係る役務の提供は
いまだ完了していないから、

当該売買契約後に
受領した
仲介手数料に係る収益は、

受領日の属する
事業年度の益金にはならない

と主張した。



【税務署】、

①納税者は、
 本件専任媒介契約に基づき、
 本件契約当事者間の
 本件契約物件を目的物とする売買契約
(以下「本件売買契約」という)の成立に向けて
 媒介を行い、

 その媒介に係る仲介手数料として、
 平成元年8月7日に
 A社から本件受取手数料を
 受領している。


②納税者の役務の提供は、
 本件専任媒介契約に基づき
 本件契約当事者間の媒介を行い、

 本件土地と同地上に建築予定の本件建物
(未完成建物)を
 目的物とする

 本件売買契約を
 締結することにある。


③本件売買契約は、
 平成元年7月31日に
 本件契約当事者間に
 有効に成立し、

 その効力が
 発生している。


④本件専任媒介契約の対象となる
 売買契約、
 すなわち本件売買契約は、

 本件事業年度中に成立し、

 その効力が
 発生しているから、

 本件受取手数料は
 同事業年度の益金の額に
 算入すべきである

と主張した。

────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ───────

どちらの主張が
正しいのでしょうか?


いきなり、裁決を見るのではなく
これはどういう判決になるか
すこし考えてみてください。


税務というと
決算書の数字や申告書をイメージするかもしれませんが、
そもそも税法に則った判断処理のこと
なのです。


その判断処理を間違えると
払う必要のないキャッシュが
会社から失われてしまう可能性があります。


この判断処理を
今まで間違っていた納税者の割合や
なんと7割以上(国税庁のHPより)


判断処理
大丈夫ですか?


本来の裁判判決は
難解で読むづらいものになっていますので、
読みやすいように多少
書き換えています。

────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ───────

【裁判官の裁決】、

本件売買契約の効力が
本件建物完成時まで発生せず、

又は、
その発生を損害するような
特段の事情を認めるべき
資料は存在しない。
 

本件売買契約は、

本件専任媒介契約の対象となる
売買契約
(本件土地と同土地上に建築予定の本件建物の売買契約)
にあたり、

納税者の本件専任媒介契約に基づく
媒介に係る役務の提供は、

本件売買契約の締結により
完了していると認められる。


しかも、
本件売買契約の効力は、

前述のとおり、
特段の事情の存しない
本件においては、

本件売買契約が
納税者の媒介により
成立した

平成元年7月31日に
発生したと
認められる。


その結果、
納税者が

上記媒介に対する
約定報酬の一部として
平成元年8月7日に
A社から受領した
受取手数料12.000.000円は、

本件事業年度の
益金の額に算入すべきであり、

したがって、
更正した税務署は適法である

とした。

「国税不服審判所 平成3年6月5日裁決」

────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ───────

不動産の仲介の報酬の額は
原則として
その売買契約等の効力があった日の
属する事業年度の
益金の額に
算入されることと
されています。


しかし、
実務上
取引当事者間における
代金の決済が済み
所有権移転登記が
行われる時点で
収入に計上している
場合が多い。


そこで
基本通達により
後述の計上も
認めています。


ただ、
この基本通達は
現金主義を
容認しているのではなく

実際に目的の取引が
完了しているなら

決算期末までに
入金がなくても
未収計上する
ことになるので

ご注意ください。


ご相談、ご不安なことが
ありましたら、
お気軽に
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工事代金の収益計上時期について税務署の処分が取り消された!?【税務調査】

2019-06-12
本件は、

総合建築業を営む
納税者が行った

駐車場の造成工事(本件造成工事)について、

「工事委託契約」において、
用地買収から造成工事までを
納税者ら共同企業体が
請負う契約を締結後、

工事委託契約の委託者(委託者)が、

本件造成工事のうち
工事部分について、
別途、
「工事請負契約」において、
納税者以外の者に発注し、

さらに、
工事請負契約における請負者(請負者)が
納税者に
約36億円(本件工事代金)の工事(本件工事)を
「注文書」に基づき
発注した事案であり、

本件工事の収益計上時期を

争った

裁判である。

────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ───────

【納税者】、

本件工事代金は、
請負者から
委託者に対する
用地買収のための
融資である。
 

仮に本件工事が
請負者からの
下請工事として
なされたもので
あるとしても、

(ア)本件工事代金は
実際に必要な工事金と
かけ離れている、

(イ)本件工事代金を決めたのは
委託者や請負業者であり、
これは、
本件造成工事を
納税者ら共同企業体で
行うことに
なっていたからである、

(ウ) 本件工事代金のほぼ半額を
委託者が取得していることから、
納税者ら共同企業体の工事であり、
納税者のみが
下請けしたと
考えるべきではない。
 

委託者が
平成8年3月期に
造成完了と考えていないのは
委託者の代表取締役が作成した
陳述書
からも明らかである

と主張した。


【税務署】、

本件の工事代金が
融資であると
判断すべき資料は
確認されず、

請負者においても
その旨の証言がない。


本件工事の受注を
決定したのは
納税者であり、

委託者が
本件工事代金の決定に
かかわったとしても、
共同受注したことの
証明にはならない。


未買収部分の用地のうち
一部については、
農地転用許可申請に係る
用地に含まれておらず、

本件工事に係る用地には
含まれていないものと
認められ、

また、
他の未買収部分については、
造成面積を減少させた状況で

委託者が
請負者に工事完了の指示書
(平成7年11月27日付)
を発行したのであるから、

本件工事は
計画を変更して
完成させたと
判断せざるを得ない

と主張した。

────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ───────

どちらの主張が
正しいのでしょうか?


いきなり、裁決を見るのではなく
これはどういう判決になるか
すこし考えてみてください。


税務というと
決算書の数字や申告書をイメージするかもしれませんが、
そもそも税法に則った判断処理のこと
なのです。


その判断処理を間違えると
払う必要のないキャッシュが
会社から失われてしまう可能性があります。


この判断処理を
今まで間違っていた納税者の割合や
なんと7割以上(国税庁のHPより)


判断処理
大丈夫ですか?


本来の裁判判決は
難解で読むづらいものになっていますので、
読みやすいように多少
書き換えています。

────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ───────

【裁判官の裁決】、

本件造成工事は、
納税者ら共同企業体が
用地買収から造成工事まで行い、

完成後の駐車場を
1坪当たり15万円で
委託者に引渡すという
本件工事委託契約を
基本として
行なわれたもので、

通常の契約状態とは
異なる方法で
行なわれたことが
認められる。


すなわち、
本件造成工事のうち
工事に関する契約等には、

工事委託契約、
工事請負契約、
及び注文書があり、

納税者が
施行業者として
当事者となっている契約等は、
工事委託契約及び注文書である。


なお、
本件工事委託契約に係る
面積、工期等については、
用地買収が
困難な部分が生じたことなどから
変更されているが、

変更された内容などについては、
当事者間において
合意されていたものと
認められる。


また、本件工事代金には、
本件工事以外の
土地代及び近隣対策費等の金額が
約49%(約17億円)も
含まれている事実からすると、

当初から、
本件工事代金には
用地取得等に係る資金の
一部を含むことが
当事者間において
了解されていたもので、

融資の手段としての
目的もあったものと
推認される。


これらのことからすると、
本件工事については、
委託者が
平成7年11月27日付で
請負者に
工事完了の指示書を発行していること等から

税務署の
主張どおり未買収部分を除いて
平成8年3月期中に完成していると
認められるものの、

本件工事の収益計上時期は、
本件工事委託契約に基づき
本件造成工事の一連の事業が完了し、
委託者に
正式に引渡した日の属する事業年度と
するのが相当である。


すなわち、
納税者ら共同企業体が
本件造成工事の完成部分について、
実際に委託者に引渡したのは、

平成10年6月20日であると
認められることから、

本件工事の納税者の収益計上時期は、
平成11年3月期であると
認められる。


以上のことから、
課税庁が、
本件工事だけを切り離して、
平成8年3月期に
完成したと
認定したことは
相当でない

とした。

「国税不服審判所 平成11年10月12日裁決」

────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ───────

なんだか複雑な事情ですが、
このように契約内容や当事者の役割などが
複雑な場合には、

税法上どうなのかと
いきなり
考えるのではなく、

これらを紐解き
事実関係を明らかにすることと

全体を把握することが
大切です。


間違っても
今回の税務署のように
一部を取り出して
課税関係を
考えることの
ないように
してください。


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パナマ共和国の現地法人の所得を日本法人と合算することができるのか!?【税務調査】

2019-06-11
納税者は、
海運業を営む株式会社で、

外航船運搬事業において
いわゆる便宜置籍船保有のため

パナマ共和国に
現地法人を
合計8社(以下、「原告パナマ法人」という)設立し、

各々船舶を所有し
運行させていた。


納税者は、
これら原告パナマ法人の
損益の額のすべてを

いずれも
納税者の所得金額の計算上
合算して法人税の
確定申告をしていた。


ところが、
税務調査において

日本橋税務署長は、

原告パナマ法人は
租税特別措置法66条の6第1項(いわゆる「タックス・ヘイブン対策税制」)
が定める
「特定外国子会社等」に該当し、

同条3項が定める
適用除外の適用がないため、

課税対象留保金額を
益金の額に算入すべきであるとして、

当初合算していた
原告パナマ法人の所得を
減額するとともに、

所得の金額の増額更正処分と
過少申告加算税
決定処分したことについて

争った

裁判である。

────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ───────

【納税者】は、

原告パナマ法人は、
納税者が外航船の便宜置籍を
取得するために
設立されたにすぎず、

いずれも
形式的には
法人格を有するものの

納税者が
すべての事業活動を
行ってきた。


また、仮に、
原告パナマ法人が
実体を有する主体であるとしても、

納税者と原告パナマ法人は、
船舶の運航に伴う損益等が
納税者に帰属する旨を
合意していたから、

原告パナマ法人の損益等は、
実質的には
納税者に帰属していたと
みるべきである。


そして、
法人税法11条(実質所得者課税の原則)では、

資産又は事業から生ずる
収益の法律上帰属すると
みられる者が

単なる名義人であって、

その収益を享受せず、
その者以外の法人が
その収益を享受する場合には、

その収益は、
これを享受する法人に
帰属するものとする旨を
定めている。


上記の事情に照らせば、
原告パナマ法人は
まさに上記の「単なる名義人」にすぎないから、

そもそも租税特別措置法66条の6は適用されず、
原告パナマ法人に生じた欠損金は
納税者の損金に算入されるべき
である

と主張した。


【税務署】は、

原告パナマ法人のように
いわゆる便宜置籍船を保有して
海運業を営むために設立され、

当該国の船籍を
取得した
外国関係会社については、

船籍取得が
法人の存在意義であるところ、

法人格が有効に存在しなければ
船籍を取得、保有することはできないから、

船籍を取得し、
保有していたという事実から
法人の実体を有すると
することができる。


原告パナマ法人は、
船舶という高額の資産に係る
契約行為を自ら行っていたり、

船員を雇用して
船員費の支出をしているのであるから、

法人としての実体があることは
明らかであり、

そうである以上、
傭船料等の収益や、

給料等の費用は、

当該契約の相手方である
原告パナマ法人に
帰属するのであるから、

納税者が主張する
上記の合意があったとしても、

そこから原告パナマ法人の損益が
納税者に帰属することには
ならない

と主張した。

────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ───────

どちらの主張が
正しいのでしょうか?


いきなり、裁決を見るのではなく
これはどういう判決になるか
すこし考えてみてください。


税務というと
決算書の数字や申告書をイメージするかもしれませんが、
そもそも税法に則った判断処理のこと
なのです。


その判断処理を間違えると
払う必要のないキャッシュが
会社から失われてしまう可能性があります。


この判断処理を
今まで間違っていた納税者の割合や
なんと7割以上(国税庁のHPより)


判断処理
大丈夫ですか?


本来の裁判判決は
難解で読むづらいものになっていますので、
読みやすいように多少
書き換えています。

────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ───────

【裁判官の裁決】は、

納税者は、
租税特別措置法66条の6の適用によって

法人税法11条の適用が
排除されると
解すべき
法的根拠はないと
主張している。


しかしながら、
租税特別措置法66条の6は、

外国法人を利用することによる
租税回避行為を防止して
税負担の実質的公平を図るため、

課税対象留保金額を
内国法人の益金の額に
算入することとした

例外的かつ創設的な
規定である。


このような
租税特別措置法66条の6の
制定経緯等に照らせば、

上記のとおり、
本件について
租税特別措置法66条の6が適用される以上、

原告が主張する
法人税法11条(実質所得者課税の原則)が
適用される余地はない

とした。

「最高裁判所平成20年4月25日判決」

────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ───────

通常、
租税特別措置法と
法人税法ですと、

法人税法の方が
上位の法律なので

法人税法の方が
優先されます。


しかし、
例外的かつ創設的に規定された
租税特別措置法に
該当する事案の場合は

法人税法で
規定されていたとしても

租税特別措置法が
優先されます。


今回の裁判は

法人税法の方が
上位の法律なのを
知っていたが故に

法人税法11条が適用されるべきと
主張していたのかも
しれません。


ただ、
租税特別措置法の
制定経緯なども
勘案して
判断する必要があるのは

言うまでも
ありません。


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税務調査のいい加減さ!なんでも社長賞与かよ!?【税務調査】

2019-06-10
今日は先日
立ち会った税務調査の
やり取りの一部を
ご紹介します。


これによって
税務調査の状況を
少し
疑似体験してみて
ください。

────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ───────

(税務調査官(調)) 交際費に入っているタバコ代ですが、
これは社長のものではないですか?


(中島(中)) いえ、これは取引先が来社して
打ち合わせをする時に
自由に吸ってもらうために、
購入しているものです。


(調) では、それを証明できますか?


(中) 証明責任は税務署側にありますよね。
私どもは、事実を述べているので、
逆に、
取引先が吸っていないという
証明をしてください。


(調) わかりました。とりあえず、
持ち帰らせてもらいます。


翌日


(調) 他の不明点につきましては、
特に問題ありませんでした。

ただ、何もなしというわけにもいかないので、
上司から、
タバコ代を全部、
社長の認定賞与にするようにと
言われているので、
それで
調査を終わりにしませんか?


(中) はい?
だから、タバコ代は
お客さんに出しているものだと
言っているじゃないですか?

税務署は、なにかというと
社長の認定賞与を作り出しますよね。

ここで、その話を飲んだら
今後、タバコ代を経費にするたびに
社長の認定賞与にされるじゃないですか。

それでは、次回の税務調査でも
同じ結果になるので、
その話は飲めません。

社長の認定賞与だというのなら
そうだという
証拠を出してください。


(調) じゃあ、取引先に聞くしかありませんね。


(中) わざわざ、タバコ代のために
大手会社に
反面調査に行くのですか?

税務署は
そんな横暴な国家権力を使うのですか?

ラチが空かないので
統括官と話をさせてください。


(調) 統括は今日は帰ってしまったので、
明日連絡します。


翌日

(調) 今回の調査は是認(何も問題なし)とします。


────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ───────

どう感じましたか?


税務調査では
「おみやげ」が必要だと
思っている人や調査官が
いるようですが、

税務調査は
何も指摘なしで
終わることが
普通にあります。


逆に、おみやげを
作ってしまうと
次回の税務調査に
来られやすくなります。


また、今回のように
おかしなことは
おかしいと
しっかりと
主張しないと

訳のわからない理由で
追徴税や罰金を
払わされることになります。


実は
今回の
税務調査官と
その上司の統括官の
職歴を
事前に調べていて

どんな対応をするのか
事前に読んでいました。


ですので、
意味のわからない主張や
「おみやげ」には
断固として
拒否する姿勢を
見せたのです。


また、税務調査官の
弱みや
どちらに証明責任があるかなど
対応策が
分かっていると

税務調査も
怖くはありません。


税務調査官は
何かというと
社長の認定賞与を
出してくることが
ありますので、

容易に受け入れないように
してくださいね。

まあ、
今回は統括官が
訳のわからない主張を言ってきて

挙句の果てに
話をすることなく
逃げたといった
ところでしょうか。


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